キャリアガイダンスVol.438
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492021 JUL. Vol.438考える経営シミュレーション、火星に取り残された仲間を助けに行くべきかを考える火星プロジェクトなど、さまざまなプロジェクトを行っている。 「大切にしているのは、知識・技術を統合して課題解決をしていくこと。課題発見のために有効な情報を収集し見極めることや、多様なツールを活用して自分の考えを効果的に伝えることを学び、その時の状況や環境に合わせて最適な方法を選んで使えるようになってほしいと考えています」(学校改革本部長・品田 健先生) STEAM教育は情報科のなかの取組にとどまらず、他教科を巻き込んでいく方向だ。情報科では、他教科の学習も意識した授業づくりを行っている。例えば、生徒それぞれが好きな教科・科目を選んで取り組む、文書作成ソフトを使った模擬定期考査問題作成や、動画編集ソフトを使った講義動画作成のプロジェクトなどだ。生徒の成果物は校内ネットワーク上で共有しており、各教科の教員も関心をもって見るという。生徒が作った問題を授業のなかで取り上げるなどの動きも出ている。 また、情報科のプロジェクトのなかには、他教科の知識を必要とする機会を意識的に埋め込んでいる。例えば、火星プロジェクトでは地球と火星の距離が判断に影響するため、生徒は理科の知識を掘り起こして議論する。つまずく生徒に質問されても、品田先生はあえて「わからない」と返し、各教科の教員に質問に行くよう促す。 「STEAM教育で何をしようとしているのか、言葉の説明だけではなかなか理解が聖徳太子の「和」の教えを建学の精神とする学校法人聖徳学園が設置する中高一貫校。30年以上前から国際交流に取り組んでおり、2012年グローバル教育部を設置し国際理解教育を拡充。また、早期よりICT環境整備に取り組み、iPadを活用した授業改革を推進。2017年度STEAM教育を導入し、情報科を核として展開している。1927年設立/普通科生徒数557人(男子366人・女子191人)※高校進路状況(2021年3月卒業生)大学193人・短大1人・専門学校16人・その他17人東京都武蔵野市境南町2-11-8 0422-31-5121校長伊藤正徳先生学校改革本部長品田 健先生グローバル教育部長山名和樹先生情報科の授業で、新しいルールのじゃんけんを作ろうとグループで試行錯誤。コンビニエンスストアの経営シミュレーションを通じて表計算ソフトを学習。生徒が授業で制作した作品は、ほかの生徒や教員もネットワーク上で見ることが可能。図1 聖徳学園中学・高校の教育の全体像あらゆる教科へのSTEAMの視点の浸透へマインドセット から 国際協力まで

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