ィスカバ!」という高校生向けのプログラムが桜美林大学にあることを知ったのは、高校3年生の夏でした。私は航空業界に憧れていたので、航空・マネジメント学群のある桜美林大学のホームページものぞいていて、偶然、見つけたのです。 応募したプログラムは「航空ビジネスの世界空港マネジメント編」。オンライン授業を受けたあと、空港の良い点や課題を調べ、世界とつながる新路線の誘致プランを自分で考え提案する、というものでした。地元の空港に3日間通い、職員さんにも話を聴き、必死にレポートを書きました。 でも、そのレポートでは賞を取れなかったんです。人生でこれほど熱心に取り組んだことはなかったのに。悔しくてたまらなくて、先生の講評を参考に空港に行ってまた調べ、書き直して再提出しました。その後「航空ビジネスの世界気象編」のプログラムにも参加し、今度は準グランプリを取ることができました。こうした活動のおかげで、総合型選抜で桜美林大学に入れたのかなと感じています。 高校時代、正直に言えば、勉強が好きではありませでんした。先生から促されてやっていて、「今の学力では桜美林大学は厳しいよ」とも言われていました。でも、好きなことを専門の先生から学べるチャンスに出合えたら、自然に勉強もがんばろうと思えたんです。私の場合、「好き」というのが、がんばる原動力になるのかな、と思いましたし、その取組で認めてもらえたことが自信にもなりました。 ディスパッチャー(運航管理者)を目指しているので、運航管理も学べる整備管理コースへ進みます。航空業界に必要な知識を身につけ、仲間と共に成長していきたいと思います。デ大学では気象サークルにも所属。先輩にたくさん質問しながら学んでいる。「ディスカバ!」プログラム例。今では長田さんも学生スタッフとして提供側に。高校生が未知の分野を探究する「ディスカバ!」というキャリア支援プログラムを、キャンパスまたはオンラインで展開。2020年には、グローバル、SDGs、アート、音楽、航空、観光などの70プログラムをオンラインで実施、全国から約2800名の高校生が参加した。また、2022年度入試より、総合型選抜の一方式として探究活動の経験を評価する探究入試「Spiral」を導入した。桜美林大学の高大連携●好きなことを学べるチャンスをもらえ、これまでの人生で一番がんばれた。●結果を出せず悔しい思いも味わったが、それをバネに「何がダメだったか」を考えて行動すれば、次に生かせると学んだ。●「先生から教わる」だけでなく、「自分で調べて質問して学ぶ」ようになった。●大学でも自ら動き、オープンキャンパスの運営団体に参加、気象サークルでも運営に参画。そうした体験も学びになっている。長田さんにとっての高大連携やりたいと思ったことをぜひやってみてほしいです。うまくいかない部分があっても、そこからも学べることがあり、自分で必死に考えた経験が次につながります。高大連携を後輩に伝えるなら好きなことを大学の専門家から学び高校生が自力で探究するプログラム。本気で学ぶことを知り、自信がつきました桜美林大学(東京・私立) 1年生 長ながた田紗季さん 北海道・旭川藤星高校出身大学生「ディスカバ!」の長田さんのレポートの一部。空港の写真も自分で撮影。132021 OCT. Vol.439高校生の「学びたい」を高校と大学がともに育てるとき高大連携の学びのなかで見つけたこと 変化したこと
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