キャリアガイダンスVol.439
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―ありがとうございます。それでは、改めて実践に込められた思いなどを順にお話しいただき、質問や感想などがあれば発言していただければと思います。最初に高原さんお願いします。高原はい。桜美林大学ではAO入試、今でいう総合型選抜の出願書類を、私を始めとした入学部の職員が目を通すのですが、志望理由や4年間の学修計画を自分ごととして書けている高校生と、そうでない高校生の二極化が進んでいることが数年前から気になっていました。高校時代に力を入れたこと学に移りました。2007年ごろからは、各地の高校や小中学校と連携し、出前講義や模擬講義を続けています。中村島根県立吉賀高校で英語を教えている中村です。学校のある吉賀町は、小・中・高校と地域が一体となったキャリア教育を推進しており、その一環で本校でも東京の大学生と交流を続けています。個人的にも、人と人とをつなぐことが大好きです。延沢山形県立東桜学館中学校・高校で国語を担当している延沢です。今は高2の学年主任ですが、進路指導一筋できました。私も人と会うのが好きで、大学の先生を含む全国の先生方と積極的に交流し、現場に活かしています。―最初に自己紹介を兼ね、高大連携に関わった経緯をお聞かせください。高原桜美林大学入学部の高原です。以前は中高生の留学を支援する企業で働いていましたが、点ではなく線で若い人の成長に関わりたくなり大学職員になりました。そこで「高校生にさまざまな体験の機会を提供しなければ」と考えるようになり、「ディスカバ!」というプロジェクトを立ち上げました(26ページ図1)。延べ約1万人が受講するなど、一定の支持をいただいていると思っています(※1)。中尾九州工業大学の中尾です。博士課程修了後、私も民間に勤めていましたが、研究に専念したくなり大高校High Schoolなかむら・みなこ●広島大学教育学部卒業。学生時代イギリスに留学。担当教科は英語。前任校の島根県立大東高校ではキャリア教育担当として先導的に「キャリア・パスポート」を導入。2019年より吉賀高校。島根県立吉賀高校教諭中村美楠子高校生の「学びたい」を育てて、つなぐ、高大連携の先にある未来のべさわ・えりこ●高校教員初年度から教員生活のほとんどにおいて進路指導を担当。現在、キャリア教育を含む5つの研究会の運営事務局を担当。2016年より県内初の併設型中高一貫教育校である現任校に。中学1年から持ち上がり、今年度高校2年の学年主任。教科は国語。山形県立東桜学館中学校・高校教諭延沢恵理子 高校生が自分を知り、主体的に何かに取り組む機会を提供したい※1 「ディスカバ!」受講生のインタビュー(13ページ)もご覧ください。242021 OCT. Vol.439

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