キャリアガイダンスVol.439
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472021 OCT. Vol.439状やその原因を探るためにオンラインを含むフィールドワーク(FW)を実施するが、生徒自ら大学や企業・団体を探して依頼し、生徒のみで訪問やオンラインインタビューを行うのが同校のFWの特徴だ。 年度末には各グループが探究内容をまとめ、大学や企業・団体から講師を招いて課題研究発表会を開催。各会場は4つのグループで構成され、順番にグループ発表を行い講師に講評をもらうほか、発表ごとにその研究テーマについて少人数でディスカッションを行う。ファシリテーションは各会場担当の生徒スタッフが行い、発表グループのメンバーも分散して参加する。「自分たちの研究以外にも関心をもって考え、他グループの発表やディスカッションで出る意見から、自分にはない視点や発想を学んでほしい」(海沼先生) FWや発表会などさまざまな場面で生徒を主体とした活動が目立つが、そこには〝自ら学ぶ楽しさ〞を知ってほしいという思いが込められている。「本校には学習意欲の高い生徒が非常に多いのですが、大学受験を意識して教科学習だけがんばるという生徒がいるのも事実です。学びの本来の楽しさは、受け身でなく、自ら学びに向かうところにあるもの。NGP活動を通じて、そんな学びの楽しさを知ることにつながればと考えています」(海沼先生) 2学年では、約1年間かけて個人研究に取り組む。1学年で取り組んだテーマを継続しても、新たなテーマを掲げても自由だ。20年度の研究論文には、「AIと農業の関わりとは」「若者の県外流出が経済に及ぼす影響とその対策」「『雪』から長野の観光を考える」といった地域課題への取組が並び、海外の事例やデータを踏まえた内容も目立つ。 NGP開始当初は2学年でもグループ研究を行っていたが、生徒一人ひとりが本当にやりたいと思うテーマを存分に探究できる点を重視し、20年度から個人研究に変更した。「ねらい通り生徒の研究テーマは多様化してきた」と海沼先生。それに伴って、1学年時と同様に生徒主体で行うFWにおいても、新たなFW先を開拓して個別に訪問するケースが増加。今年度の2年生約280人は県外を含む約170カ所で思い思いのFWを実施した。 一方で、個人研究であっても〝個人作業〞創立122年の歴史と伝統をもつ進学校。2014年度に文部科学省スーパーグローバルハイスクールの指定を受け、探究活動を導入。19年度より文部科学省「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(グローカル型)」指定。探究と国際交流を組み合わせた人材育成プログラム「NGP(長野グローカルプロジェクト)」に取り組んでいる。1899年設立/普通科生徒数838人(男子415人・女子423人)進路状況(20201年3月卒業生)大学187人・その他90人長野県長野市上松1丁目16-12 026-234-1215グローバル教育推進室主任海沼孝典先生グローバル教育推進室松澤望美先生図1 NGP(長野グローカルプロジェクト)全体像一人ひとりの力を伸ばしテーマを深める個人研究SDGs未来都市 NAGANO 実現グローカルファシリテーターの育成グローバルネットワーク国際交流の充実ローカルネットワーク連携・協力・共有・伴走アカデミックネットワーク学びの深化・拡大コンソーシアム地域との協働による学校で完結しない学びの実現コンソーシアム共通目標ベースSGHの成果長野高校政策提言政策提言自己開発自己開発地域地域関心関心SDGs国際的な対話力ブレイクスルー発想レイヤー的思考キャリア協働※学校が作成した図を基に編集部にて作成

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