キャリアガイダンスVol.440
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チャレンジ精神、創造性、探究心等情報収集・分析力、判断力、実行力、リーダーシップ、コミュニケーション力等プログラムテーマ「ふるさと小田ー未来への創生ー」起業家精神起業家的資質・能力552021 DEC. Vol.440学年テーマ学びに向かう力・人間性内子町小田の産業・文化に学ぶ幼稚園児交流/企業フィールドワーク企業との協働によるキャリア教育/海外企業から学ぶ小田校生全校会議「オダカン」/全国の大学生との協働によるキャリア教育発電所・森林フィールドワーク/地域住民との意見交換課題ジブンゴト化/地域とのアイデア会議/地域デザインプラン企画・コンテスト森林資源を中心とした地域産業の活性化を考える3学年地域デザインのプランニングへの挑戦取組内容活動例地域に目を向け、その魅力を発見することにより、郷土に誇りをもち、これからのグローバル社会を生き抜く力の基礎を養う。また、ロールモデルとなる地域の方や社会で働く方とのよい出会いを通して、生き方を学び、自分の生き方を考えるきっかけとする。町の約8割を占める森林と人との関わりをさまざまな観点から考えることにより、郷土愛を醸成するとともに、地域の産業や自治体の取組について学び、地域の未来について考えることで、主体的に行動する姿勢や具体的な問題解決能力を身につける。答えの用意されていない課題を、自分たちで見出し解決していくことを体験する。課題解決の過程で、疑問をもち考え抜く力や、多様な人々と共に、目標に向けて協力する力等を育成する。地域の自然や歴史文化等の地域資源を見直し、地域活性化に携わる者の一人であるとの自覚をもつことにより、将来、地域創生に貢献できる人材の育成を目指す。1学年2学年とをゴールとしている(図2)。 学年が進むにつれて活動の主体が生徒に移っていき、3年生になると教員はほぼ見守るだけになるという。そのプロセスに関わる教員が心掛けているのは、生徒を肯定的に受け止めることだ。「生徒が一生懸命考えて出した意見は否定せず、まず生徒の話を徹底的に聞く。そのうえで、次に何が必要かを一緒に考えていきます」(山本先生)「前回よりうまくいったことや、その子の良さが発揮されたことを、言葉に出して褒めるようにしています。生徒の動きを肯定することで、どんどん次の行動へと後押ししていきたい」(3学年担任・柴田奈緒先生) 教員に背中を押され、それまでの自分では考えられなかったチャレンジをする生徒も。最近では、学校が設定するゴールであるプランの提案にとどまらず、それを実行に移す例も出てきている。「昨年度、小田の名物うどんによる地域活性化を考えたグループは、地域の方に提供していただいた車でキッチンカーを製作し、県内外のイベントに出店して名物うどんをPRしました。困難もあるなか地域の方の協力によって自分たちの思1948年に小田高校として開校。地域の過疎化・少子化の影響を受けて生徒数が減少し、2020年度に内子高校の分校となる。22年度の入学者が31人を下回ると次年度以降は募集停止となる。学校存続の危機に際し、17年度より校内に魅力化推進室を設置して地域に開かれた特色ある学校づくりを推進しており、20年度より全国から生徒募集をしている。1948年設立/普通科生徒数59人(男子32人・女子27人)進路状況(2021年3月卒業生)大学5人・短大2人・専門学校7人・就職13人愛媛県喜多郡内子町寺村978番地 0892-52-2042第3学年担任柴田奈緒先生魅力化推進室長山本 健先生教育魅力化コーディネーター(内子町地域おこし協力隊) 小田原希実さん図2 起業家教育プログラムの概要図1 起業家教育プログラムで育成を目指す力知識・技能思考力・判断力・表現力

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