リクルートサービスを活用した実践事例【進路】 大学進学から就職まで、多様な進路の生徒が集まる御殿場西高校。２０２２年度からは、コース名とカリキュラム内容を変更し、新コース制度をスタートさせるという。その理由を、勝間田貴宏副校長はこう話す。 「現在ある4コースのうち、『特進』と『進学』は大学進学ですが、学年全体では専門学校・就職が約5割。大学進学の生徒を増やし、生徒の学力を向上させ、進学実績も伸ばしたい。この長年の課題に取り組むべきときが、コロナ禍を経験して急速にICT活用が進み、多彩な学習ツールによって効率的な学びが可能になった今だと考え、コース内容の改変に着手しました。ICT教育、グローバル教育、探究学習に重点を置き、進路指導においてもそれぞれのコースに合わせたプランで、進学実績を伸ばしていきたいと考えています」 ４コースの中で、来年度からコース内容と進路指導が大きく変わるのが、現役での大学進学を目指す「進学コース」だ。 「来年度からは、『フロンティア探究コース﹇進学選抜﹈』という名称になります。国公立大や難関私大を目指す『特別選抜』（現・特進）の生徒たちとは違い、自ら目標を立てて学習するのは難しいけれど、丁寧な指導があれば力を伸ばせるのが、このコースの生徒たち。そこで今年度の１、2年生から、学習教材のスタディサプリとスタディサプリENGLISHを導入し、到達度テストや課題配信などを活用して自学の習慣づけを指導してきました。『動画だとわかりやすい』という声が多いので、進路学習のLHRや夏期講習では、スタディサプリのAO・推薦対策講座にある志望理由の書き方や、国語の小論文講座なども指導に活用しています。 また、このコースは2年次から『文系』『理系』『グローバル』『スポーツ』に分かれるため、進路指導がより重要です。今年度は2年生に『スタディサプリ進路』デジタル版を導入しましたが、デジタルだと適性診断結果がその場でわかり、興味ある分野や大学・学部の検索が短時間でできるので、生徒たちの視野が広がりますね。ITビジネスの実践的なスキルを身につける『フロンティア探究コース[情報選抜]』や就職が多い『未来探究コース』の生徒たちも、デジタル版を活用して選択肢を増やしてほしいと思います」と、進路部長の横山洋一先生。 探究活動に力を入れている同校では、「ハイスクールフォーラム2021」として、御殿場青年会議所と生徒が共に地域の課題を考える取組も行っている。 「こうした活動も、リクルートのポートフォリオ機能を使って進路指導に活かしています。あらゆるツールをICTで繋げることで、学習、進路指導ともより良い結果が残せると考えています」と勝間田副校長。進学希望の生徒を増やし、生徒の学力と進学実績を伸ばしたい課題進路、学習、活動メモ。あらゆるツールを進路指導に活かす活用創立1967年／普通科（男女）／生徒数770人（男子482人、女子288人）進路状況（2021年3月実績）大学80人、短大11人、専門学校等54人、就職73人、その他10人取材・文／丸山佳子御殿場西高校（静岡・私立）生徒増員と進学実績向上を実現するために、ICTでツールをフル活用し、進路指導を考える 適性診断 進学事典 推薦対策講座・小論文講座 ポートフォリオ【活用キーワード】「フロンティア探究コース[進学選抜]」での活用イメージ（2022年度から） 12月 文理選択講演 ４月 スタディサプリ for SCHOOL （進学事典デジタル版） ・適性診断 ・分野研究 8月 ・オープンキャンパス 12月 ・学校比較講演 1月 ・学校＆学部研究 ・志望理由・小論文 ４月 ・キャリアガイダンス 保護者講演 ・志望理由講演 今年度から一人一台のパソコンが導入され、ICT環境が整った同校。進路学習では、進学事典デジタル版のほか、スタディサプリ国語の高１～高３の共通講座「小論文」や、「AO・推薦対策講座」「総合型選抜対策講座」なども活用している。探究活動「ハイスクールフォーラム2021」では、51人の生徒が御殿場青年会議所と共に「テクノロジーを使ったまちづくり」プロジェクトに参加。生徒は活動内容を「活動メモ」に記録。その実績は、大学の学校推薦型選抜などで活用できる。リクルートサービスの活用法右・進路部長横山洋一先生（数学）左・副校長勝間田貴宏先生（英語）●スタディサプリ 進路●スタディサプリ 高校講座●スタディサプリ ポートフォリオ１年生2年生3年生適性診断と４種類のテキストが入っているデジタル版632021 DEC. Vol.440
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