キャリアガイダンスVol.441
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かで、自己分析や将来の進路について教材などを使いながら深めつつ、興味・関心の幅を広げていく。なかでも「生徒にものすごく響く」と野口先生が言うのが、1年次11月に行うイベント「社会人から学ぶ」だ。講師を務めるのは、社会で活躍する同校の卒業生ら20人余り。少人数に分かれて話を聞くため、対話型で距離も近い。「今はこんな仕事をしている、在校中はこんな悩みがあった、こんなことをしておくといい…など、卒業生はいろんな話やアドバイスをしてくれるのですが、生徒への伝わり方が全然違うんです。私たち教員が勉強しろ、将来を考えろと言ってもなかなか響かないんですが、斜めの関係というか、そういう存在に言われると響くんですよね。例えばある生徒は、『人生を楽しんでいることがすごく伝わってきた。身のまわりの小さなことから叶えていくことは今すぐできるし、自分もやっていきたいと思った。この講義で人生観が大きく変わった』という感想を書いていました」 活動内容や進路学習を通して感じたこと、振り返りなどは学期ごとに紙のポートフォリオに記入。書いたものをタブレット端末で撮影し、画像をPDFで保存している。「1年生のうちからコツコツと溜めていくことで、後から振り返るときの引き出しになる」と野口先生。実際、3年次の進路指導でも役立てている。2年次の進路学習のテーマは、「大学学問の世界に触れることが、課題研究への足がかりになる学年ごとにオリジナルのポートフォリオを作成。学習面や学校生活、部活動、課外活動など、学期ごとに振り返る機会を設けている。大学出願・受験時に志望理由書や小論文などを書くことを見据えて、「手で書く」ことを重視。ただし紙は紛失しやすいため、タブレットで撮影してPDF化し、デジタル保存している。ツール11年次2学期用ポートフォリオ ※ダウンロードサイト:リクルート進学総研>> 発行メディアのご紹介>> キャリアガイダンス(Vol.441)362022 FEB. Vol.441

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