キャリアガイダンスVol.441
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「学校生活を中心とした活動全般のなかでどのような場が有効か」とたずねた結果が図13である。 高校生は前回同様1位「部・クラブ活動の時間」、2位「文化祭や体育祭などの学校行事」、3位「教科の時間(生徒が中心となって主体的に学ぶ授業)」であった。 保護者も上位の傾向は前回と変わらないが、3位「教科の時間(生徒が中心となって主体的に学ぶ授業)」が2017年50%↓2019年57%↓今回59%と毎回上昇を続け、「文化祭や体育祭などの学校行事」を逆転した。また、5位「総合的な探究(学習)の時間」も これから社会で働くにあたって必要な能力を定義する経済産業省の『社会人基礎力』を提示し、必要度と修得度をたずねたのが図12だ。 高校生、保護者共に、必要とされる能力の上位3つは「主体性」「実行力」「発信力」という結果となった。現在持っている能力とのギャップで見ても、これら3つは不足度合いが大きく、最も伸ばさなければいけない力となっている。必要とされる能力を身につけるために608040200020406080※高校生「必要とされる能力」の降順ソート主体性物事に進んで取り組む力55.224.856.333.4発信力自分の意見をわかりやすく伝える力26.99.231.08.3課題発見力現状を分析し、目的や課題を明らかにする力22.312.624.611.6実行力目的を設定し確実に行動する力37.525.838.012.6創造力新しい価値を生み出す力13.26.623.58.5規律性社会のルールや人との約束を守る力20.134.625.750.8柔軟性意見や立場の違いを理解する力23.025.919.528.5計画力課題の解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力17.110.419.87.3傾聴力相手の意見を丁寧に聞く力17.831.115.342.1情況把握力自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力17.725.814.923.210.29.513.810.820.09.99.815.6【高校生・保護者】 社会で働くにあたって必要とされる能力と現在持っている能力 (全体/3つまで回答)(%)(%)●個々の能力をしっかり評価してもらえるところ[和歌山県/母親/大学]●学ぶ意欲を高めて欲しい[茨城県/母親/大学]●変化により子供の新たな力が発掘できる[北海道/母親/大学]●好きなこと、興味を掘り下げ、自分の生き方も含めて考え進学できる[三重県/母親/大学]●今のやらされてる感がなくなり、自ら進んで学ぶ環境になる[和歌山県/母親/子の希望なら何でも]●自分で考え行動出来る人材の育成[山形県/父親/大学]●学力重視から個人の主体性重視に変わることで、社会でも通用する[北海道/母親/就職]●生徒が主体的に考え、調べたり、解決に向けて取り組む授業によって必要な力が身につく[沖縄県/母親/大学]●学力に加え、その人自身の人間性が評価されること[島根県/男子/大学]●より早く大学で学ぶことなどを知ることができれば、進路選択の参考になるのではないかと思う[東京都/男子/大学]●勉強を自分の進度に合わせてできる[新潟県/女子/その他]●教師から教えられるだけではなく自分たちで考えることで学力が伸びると思う[山形県/男子/大学]●生徒が積極的に人前で発言することで、自信がついて社会に出た時に生かせると思う[沖縄県/女子/専門学校]●高校生が社会に出た時に自分の軸を持って物事を見られるように、高校のうちから他人の意見を共有する機会を作ること[三重県/男子/大学]●学校での学習が生徒が中心となって行われると、生徒一人一人の好奇心や向上心が上がると思う[島根県/女子/就職]教育改革への期待 社会で必要な能力の育成に保護者の期待が徐々に高まる「主体的に学ぶ授業」「探究学習」-30.4-23.0-25.5-11.8-22.7-17.8-12.9-9.7-14.9-6.614.525.0-12.5-6.79.02.926.913.38.38.1-3.0-0.75.9-10.1「現在持っている」-「必要とされる」の差「現在持っている」-「必要とされる」の差高校生(n=1815)保護者(n=1529)必要とされる能力現在持っている能力※末尾カッコ内の表記は高校生[都道府県/性別/希望進路]、保護者[都道府県/続柄/希望進路]働きかけ力他人に働きかけ巻き込む力ストレスコントロール力ストレスの発生源に対応する力482022 FEB. Vol.441

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