キャリアガイダンスVol.441
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【学長プロフィール】にしひら・じゅん●北海道大学医学部医学科卒業。横須賀米海軍病院研修医、北海道大学医学部内科学第二講座医員、米国ノースカロライナ州ウェイクフォリスト大学ボウマングレイ医学部リサーチフェロー、北海道大学医学部中央研究部講師、北海道大学医学研究科分子医科学助教授を経て、2006年北海道情報大学教授。同大学副学長を経て、2021年より現職。医学博士。【大学プロフィール】1989年開学。経営情報学部(先端経営学科、システム情報学科)、医療情報学部(医療情報学科)、情報メディア学部(情報メディア学科)の3学部4学科に加え、大学院(デジタルビジネス・マネジメント分野、システムデザイン分野、クリエイティブメディア分野)を擁する。北海道江別市。教育DXを強力に推進し情報化社会で新たな価値を創造する人財の輩出を目指す̶変革に挑む̶まとめ/堀水潤一 撮影/印牧康典北海道情報大学学長西平 順「情報化社会の新しい大学と学問の創造」を建学の理念として、本学は1989年に創立しました。以来、30余年、経営、医療、メディア分野を中心に、情報化社会が求める新たな価値の創造と、その価値を社会に拡げる人財の育成に努めてきました。そして今、コロナ禍もあってデジタル化の波が加速しているなかで注力しているのが、教育DX=デジタルトランスフォーメーション(※)の推進です。 大学には多様な学生が存在し、それぞれの求めに応じる必要があります。ただ、「個別化された教育」や「学修者主体の教育」が大切だといっても、学生個々の情報が教職員間で共有され、活かされないことには始まりません。本学育手法の変革の道具であり、これまでの教育観を見直すきっかけにもなるはずです。 デジタル化を進める一方、私はキャンパスライフも重視しています。人と人との交わりを通じて、人間的な幅や視野を広くするとか、予期せぬ変化にも柔軟に対応できるだけの力を身につけてもらいたいからです。そのためキャンパスに集いたくなる雰囲気をつくりたい。各学科の学生との対話を参考に、クラブ・サークル活動を存分に楽しめるよう支援しているのもそのためだし、学びへの意欲やコンディションの基盤となる食(栄養)と健康、それに芸術の3要素に注目し、学生さらには地域の方々がそれらに触れやすい環境を整えているのも、その一環です。 地域連携という点では、地元の江別市とも密接に連携しています。来年度からは医療情報学部を中心に、千人規模の住民の協力の下、認知機能の変化を10年間にわたり追跡する産学官連携の大型プロジェクトがスタートします。食と健康、そして情報をキーワードに、地域に根差した大学として互いに必要とされる存在でありたいし、同時に情報のもつ、物理的な距離を問わないという利点を多いに活かし、広く外にも目を向けていくつもりです。ではこれまでも各部署で学生の情報を蓄積してきましたが、新たにDX推進センターという組織を立ち上げ、学業の進捗はもちろん、入学前教育段階から卒業後のネットワーク構築に至るまで必要な情報を随時デジタル化し、データの解析を進めていきます。学生一人ひとりの学びがどう展開されるかを明らかにし、学習意欲がわき、理解も深まるような教育の実現につなげていきたいのです。当然、講義は一方的なものから、個別の質問やアドバイスに費やす時間が増えていくでしょう。それに伴い、講義の前後、すなわち予復習が今以上に大切になりますが、各自に最適なコンテンツを配信することも可能になるわけです。DXとはつまり、教※デジタル技術の活用で教育のあり方を変革する概念。512022 FEB. Vol.441

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