キャリアガイダンスVol.442
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検討されるようになった。ジョブ型雇用への転換には課題も多く、現時点での導入企業は少ないが、検討中を含めると約36%となり、注目度は高い(図8)。「転換が進めば、必要なときに必要な人材を採用しやすくなり、新卒一括採用の仕組みが変わる可能性もある」(孫さん)という。 雇用が変化するなか、注目される働き方がある。その一つが「兼業・副業」だ。国の後押しで「兼業・副業」を可能と 既に終身雇用や年功序列は崩れつつあるが、近年は「ジョブ型雇用」という仕組みが、日本型雇用に揺さぶりをかけている。これまで日本では、社員にふさわしい仕事を割り当てる〝人主体〞のメンバーシップ型雇用が一般的だった。しかし、企業のグローバル化やテクノロジー人材の需要の高まり、労働市場の流動化などを背景に、職務内容を明確にして最適な人材を採用、配置する〝仕事主体〞のジョブ型雇用の導入がする企業が増加。働く人への調査では約1割が兼業・副業実施中で、約5割は今後の意向ありと回答(図9)。その理由の最多は「副収入」だが、「新しい知識やスキルを獲得したい」「新しい視点、柔軟な発想ができるようになりたい」などスキルアップ面も目立つ。「最近はテレワークなどを活用して遠方の仕事もしやすくなり、都市圏で働きながら地元の発展に貢献するといった例も増えています」(孫さん) 雇用と自営の間に、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る「フリーランス」という働き方もある。現在、フリーランス人口は約461万人(図10)。そのうち、本業フリーランスは約325万人と、就業者全体の約5%だ。 また、転職に関するデータでは、〝越境〞の増加が目を引く。この10年間、転職者数は緩やかに増えている(*6)。その中身を見ると、業種と職種の両方の壁を越える越境転職が増加し、今や転職者のおよそ3人に1人(図11)。「『新卒で就いた仕事で一生』とは限らず、個人の希望やライフステージの変化に合わせ、柔軟なキャリア形成ができる。それが可能な社会になっていくことを期待しています」(孫さん)兼業・副業やフリーランス…新しい働き方も選択肢に環境変化を受けて雇用の仕組みも変化キャリアの紡ぎ方は多様化の方向万人※「フリーランス=時間や場所にとらわれない働き方をする人」と定義したうえで、自営業主(雇用者なし)もしくは内職で、実店舗をもたず、農林漁業(業種)を除くものとして集計フリーランス兼業・副業に前向き導入/検討中フリーランスの人口規模働く個人の兼業・副業の実施状況ジョブ型雇用の導入状況異業種×異職種の転職転職時の業種・職種異同のパターン別割合同業種×同職種異業種×同職種同業種×異職種異業種×異職種検討中導入している実施中意向あり(過去に経験あり)意向あり(過去に経験なし)【出典】 図8:リクルート「『ジョブ型雇用』に関する人事担当者対象調査2020」/図9:リクルート「兼業・副業に関する動向調査(2020)」/図10:リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査」(2020年)/図11:リクルート「『リクルートエージェント』転職決定者データ分析」*6:総務省「労働力調査」122022 APR. Vol.442

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