キャリアガイダンスVol.442
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472022 APR. Vol.442中学時代からファームステイや農業体験を通じて、日本の農業をカッコよくしたいと思っていました。折り鶴作戦でロッテルダムの観光地「キュービックハウス」を訪れたとき。アムステルダムの美術館でトイレ待ちのご夫婦にも折り鶴を(笑)。渡航当初はヨーロッパの街並みに感動していたものの、インターン先が見つからない日々が。折り鶴作戦のつながりで出会った、インターン先の花の農家のご家族。同い年の娘さん(馬の右隣)の学校にも体験入学させてもらい、オランダの教育に感銘を受け、教育にも興味が。 北海道育ちで将来は農業を志望している僕の留学は少しイレギュラー。学校に入るのではなく、インターンで先進的な農業を経験するプログラムでした。ところが、渡航の前日にオランダに10年に1度というハリケーンが。被害処理でインターンの受け入れどころではなくなってしまったのです。 最初の1週間はひきこもってゲームばっかりしていましたが、2週間しかない留学期間、これではいけないと奮起。インターン先を見つけるべく、まずは人とのつながりをつくろうと考えたのが「折り鶴作戦」でした。日本伝統の折り鶴を、1日3人の知らない人に渡して会話するミッションを自分に課しました。それが功を奏してインターンを受け入れてくれる花の農家と出会えたのです。 一人で海外に行き、自分で考えて困難を乗り越える経験ができました。帰国後にその体験を授業時間を使って話させてもらうなど、高校がアウトプットの場をたくさんくれたことで、自分に自信がつき、人生が変わりました!高校卒業後の1年間はギャップイヤー起業で、キャリア教育と農業をかけ合わせたNPOを運営。自然体験を通した起業家体験プログラムを実施していた。現在はカナダのコンコーディア国際大学に留学中で、今年の9月からはイギリスのエセックス大学に編入予定。平島竹琉さん(20歳)立命館慶祥高校(北海道・私立)卒業留学前留学中留学後 [留学した年齢]16歳 [留学した国]オランダ [留学期間]高校1年の9月中旬から2週間 [留学内容]農家でインターンとして働く [留学しようと思ったキッカケ]高校の入学説明会で「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」*を紹介されてコンフォートゾーンから飛び出すことで、学校生活ではできない出会いや体験ができるのが留学。その経験者たちに、リアルな留学ライフと気持ちの変化について語ってもらうシリーズです!取材・文/長島佳子やりたいことがわかって、課外活動や社会経験に積極的に参加。自分から動けば高校は全面的に応援してくれると知り、高校が好きになる高1の4月、高校の入学説明会でトビタテ!を知り応募、見事合格!オランダ到着とともにヨーロッパの雰囲気で気分アップ!渡航日に実家が引っ越すことに。帰国後に家族と離れて暮らすことを考え行く前からホームシックにトビタテ!の事前学習で初めての単独上京。仲間との出会いでモチベーションアップ!高校が思っていたイメージと違ってつまらない日々インターン先が見つからず、ホームステイ先でひきこもってゲーム三昧の日々毎日3人の初対面の人に折り鶴を渡すミッションを自分に課すインターン先の農家がついに見つかる!*「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」 (以下、文中では「トビタテ!」)とは文部科学省が官民協働で留学促進を展開するキャンペーン。前々日のハリケーンのために、インターン先がキャンセルにオランダの学校に体験入学し、オランダの教育システムに感銘

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