リクルートサービスを活用した実践事例【学習】 全国高等学校ロボット競技大会の常連校で、優勝実績もある岩国工業高校。部活動でもロボット作りを行う科学研究部の人気は高いが、運動部も盛んで、ハンドボール部、フェンシング部、陸上部などは、インターハイ出場の常連だ。「機械科、電気科、都市工学科、システム化学科の4学科があり、ロボット作りの小学校出前授業なども行っている機械科は人気が高く、学習意欲のある生徒が集まってきます。しかし、中学の内容を理解できていない生徒も多く、科ごとに成績のばらつきがあることが課題でした。また、部活で忙しい生徒は勉強の時間を取れず、部活の顧問をしている教員も課題準備などに追われてしまうという問題もありました」と数学の菅田龍輝先生。 そうした課題解決の一助となったのが、コロナ禍での学習の遅れを取り戻すことを目的に、山口県教育委員会が県立高校への一斉導入を決めたスタディサプリだという。都道府県立学校単位での導入は、愛知県に次いで全国2例目だ。 運用開始は2020年7月。最初は授業内容に即した課題配信を行うことからスタートしたという。「これまでは課題作りが大変だったので、『for TEACHERS』の機能を使えば、生徒への課題配信から採点、成績データまで一括管理できることには驚きました。これは、全教員の大幅な業務改善につながりました。また、さまざまなレベルの講義動画と課題があるため、当校のように4つの科で成績にばらつきがあるような場合でも、スタディサプリを活用すれば、生徒たちのレベルに合わせた課題配信が可能です。そこで、授業内容に即した課題だけでなく、基礎学力強化のための課題配信ができないかと考えるようになりました」 そう話す菅田先生が2021年6月から始めたのが、授業前に課題配信をし、授業の冒頭15分で行う小テストだ。「1、2年生には、前回の授業の復習問題、就職試験を控えた3年生にはSPI対策になる基礎計算問題などを中心に課題をピックアップし、授業前に配信して『スタディサプリを開けて』と言って授業を始めます。生徒の回答スピードや正答率は、『for TEACHERS』を使えばその場でわかるため、早く終わった生徒には新しい課題を出し、進んでいない生徒には声をかけて解き方を指導します。 また、全員の正答率が低い場合は、解説を行うこともあります。完答した生徒の名前を読み上げているので、生徒たちも競いあったりして楽しそうですね。以前より、諦めずに課題に取り組む姿勢が出てきたと思います」と菅田先生。 2021年からはタブレットの自宅持ち帰りもOKという同校。今後は、さらにICT活用に力を入れていくという。生徒の基礎学力を上げ、4学科の成績のばらつきをなくしたい課題授業前に課題配信。授業冒頭15分の小テストで基礎力UP活用取材・文/丸山佳子 課題配信 基礎学力強化 for TEACHERS【活用キーワード】学科ごとに学力が違う生徒たちに、授業中の小テスト配信でやる気と基礎力を伸ばすスタディサプリ活用法岩国工業高校(山口・県立)3年副担任菅すがた田龍輝先生(数学)「1~3年生の複数の科の数学を担当しているので課題の作問はこれまで大変でしたが、スタディサプリ導入後は作問に時間を取られることもなく、生徒のレベルに合わせた課題選びが可能になり、助かっています」と菅田先生。教員の大幅な業務削減が実現したという。写真左は、スタディサプリ導入前に菅田先生が作っていた課題。作問、生徒への配布、回収、採点などの業務が大変だったというが…。現在は、「for TEACHERS」の管理画面で一括管理が可能に。「for TEACHERS」の活用で業務の大幅軽減と、生徒のレベルに合った課題配信も可能に!●1年間の活用で、総合順位10位UP数学が苦手で1年生の時は50点以下が多く、総合順位も22位でした。でも、菅田先生の授業で基礎を学び、わからないところは自宅で動画を見ながら復習をするうちに成績が伸び、2年では総合順位が12位になりました。両親も「やるだけ実力がついてくるから、もっとやったら伸びると思う」と言って喜んでくれたので、嬉しかったです。(吉留 楓さん・都市工学科2年)「授業冒頭の小テストで解く課題は1問だけ。正答した生徒には、その場ですぐに次の課題を配信できるのも、スタディサプリの使い勝手の良いところだと思います。なかなか進まない生徒には10分過ぎたら解き方を教えるようにして、生徒全員が正答することを目指しています。基礎力が上がってきた生徒には、ステップアップの課題を配信するなど、これからは生徒たちのフォローアップを考えていきたいです」と菅田先生。数学の授業では、冒頭15分で行う小テストが、生徒の基礎学力UPとモチベーションUPにつながった創立1939年/機械科、電気科、都市工学科、システム化学科(男女)/生徒数445人(男子401人、女子44人)進路状況(2021年3月実績)大学17人、短大2人、専門学校等12人、就職109(公務員6)人、その他1人632022 APR. Vol.442
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