キャリアガイダンスVol.443
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目指す方向性を揃え、共有し合うことで、一人では変化させることや、やり切るのが難しいことも実行できるようになると思います。変化させるのは大変なので、支え合うことは非常に重要です (石川県・私立高校・教務担当・30代)「言葉で表し、共有し合う」ことそのものよりも、そこに至る過程で教員や生徒や保護者で議論し合えたら、「自分たちが学校を作り、より良くしていくのだ」という当事者意識が生まれるのではないか (長野県・公立高校・クラス担任・50代)具体的、かつ簡潔に示すことで、ますます激化する生徒募集にも大きく影響すると思います。中学生や保護者、地域から選択される学校であるためには、魅力あるスクール・ポリシーの設定は重要な項目(北海道・公立高校・教務担当・50代)コロナ禍で行事のあり方が変わるなか、行事をやる意味や意義などを考え、行事の精選をする際の基準となる (千葉県・公立高校・学年主任・40代)漠然とした文字だけの状態から、具体的にどのように生徒を指導していくか、再考するきっかけとなる(宮城県・私立高校・50代)管理職と教員に「学校を改革しなければならない」と合意が取れるなら、学校改革のツールとなる(大阪府・公立高校・進路指導担当・60代以上)学校が育成する資質・能力と、生徒自身が育成したい資質・能力のミスマッチを減らすことができる (福岡県・私立高校・教務主任・40代)言葉にすることによって、各高校の方向性の違いがはっきりすると思う。熟語が3つというような校訓もよいが、抽象的すぎる。「スクール・ポリシー」という文章にすることで、特徴が明確になるのではないか。なんとなく伝統だと言われていたものが、浮き上がってくる気がする(岡山県・公立中高一貫校・60代以上)中学生が受験校を選ぶ一つの参考になり、高校入学前から自らのキャリア形成を考えるきっかけとなる。保護者や地域の方々に対して、本校の教育活動への理解を深めてもらう契機となる。また、働き方改革の側面から考えたときに、高校として目指す生徒像に照らし合わせて、必要な業務とそうでない業務を検討し、無理のない学校経営を実現することができると思う(沖縄県・公立高校・クラス担任・30代)「こうした生徒を育てたい」「この学校はこういう学校だ」という感覚は、実は人によって違います。言語化することで確認できるのは良いこと。ただし、一回作ったものでも検証が必要です。一度手間をかけて作ってしまうと、学校現場ではそれがずっと生きることがあります。その都度、みんなで考える。作ることそのものよりも「考える過程」に意味があるのではないかと思います(青森県・公立高校・校長・50代)あなたはどう考えますか?『キャリアガイダンス』編集協力委員の先生方へのアンケートより抜粋校外に対しては、改めて学校の姿勢を示すことで中学生の学校選びに役立つほか、自治体や企業等と外部連携を図るうえで、協力関係が築きやすくなる。スクール・ポリシーを示すことで、外部の方も、どの学校にアプローチすれば良いのかがわかりやすくなる (山形県・公立高校・進路指導担当・40代)あえて立ち止まり、自分たちや生徒、学校を見つめ直すプロセスが大事だと思います。それを避けて、校訓や既に作成済みの「目指す学校像」などを切り貼りするようでは、誰にとっても納得できるものにならない。公表されたものを比較すると、学校としての熱量を見ることができると思う (新潟県・公立高校・学年主任・40代)112022 JUL. Vol.443「スクール・ポリシー」とは何か? ~先生方に、ご意見を聞いてみました。~

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