令和4年度中に、策定・公表が求められているスクール・ポリシー。今、学校が置かれている環境はそれぞれ異なり、先生方が多くの課題に取り組まなくてはならない状況にあるなかで、言葉を紡ぎ、学校の向かう姿を一つの表現へと編んでいく行為は、さぞかし一筋縄ではいかないことだと拝察いたします。しかしながら、そうして生み出された言葉が、一部の方にとっての指針にとどまらず、先生・生徒・保護者・地域住民など、学校に関わる人たち「みんなのもの」になれるとしたら―?少し立ち止まり、この行為の意味や、言葉の手繰り寄せ方などさまざまな視点や実例から深めて、考えてみたいと思いました。言葉を「みんなのもの」にする過程で立場を越えて、学校のあり方を考えることはできるか。言葉は灯台のように、多様な人たちを未来へと導くものとなるのか。スクール・ポリシー策定にあたって、進め方や普及活動など学校によってそれぞれご事情は異なることでしょう。その進捗状況にかかわらず、今後のあり方を考えるうえでヒントになるような誌面構成を心掛けました。本特集が少しでも先生方のお役に立てば幸いです。赤土豪一(本誌編集長)92022 JUL. Vol.443
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