かりやすい結論に誘導してしまいそうになりますが、どのように接すればいいでしょう? 「何に気づいた?」と聞くより、先生自身が気づいたこと、面白いと思うことを話してみたほうがいい。「この人は自分が気づいたことを面白がっている。お互いの面白発見を共有したいんだな」とわかると、不思議なもので生徒たちは勝手に動き始めるんです。ぼーっとしているように見える生徒には、つい声をかけてしまいました。生徒たちが気づき始めるまで待つのが大事とわかっていても、なかなか待てないものですね。今日も、黙ったまま、あまりカメラを構えようとしなかった生徒さんがいましたよね。1枚くらいは撮ったのかな、と思って見ていたら、黙々と柵の絵を描いていた。よく見ると、柵の脚の一部が曲がっている。そして発表のときに「なぜこの一部だけが曲がっているのか、どこから力が加わればこんな曲がり方になるのか、不思議に思った」と言った。そんな面白い着眼点で観察していたのか! たよね。黙っている子って、意外と自分のペースで世界を観察しているんですよ。こういう生徒は、自分で動き始めるまで放っておいたほうがいい。そして絵を描くことで、気づきが言葉になる。言葉が先では出てこない。ているのですが、生徒自身が型にはまろうとすることもあります。面倒なので、先生側の狙いや意図のようなものが見えると、それに合わせてきますよね。黙っている子ほど放っておくと言いましたが、逆に私が積極的に話しかけるのは、「先生の意図通りにやりたい」と思っている生徒です。と驚きまし生徒を型にはめたくないと思っ生徒たちも自分で気づくのが私自身が気づいたことを話す、あるいは「これ、すごいな! てくれないか」などと一緒に面白がることで、生徒の固まった見方や思考をほぐし、感じたままを出すように促します。先生の発見力に触発されることで、馴れ合いではない対等な「学写真撮っておい先生の発見力に触発されて学び合いが始まる132022 OCT. Vol.444坂庭先生市川さん市川さん江川先生黙って一人でいる生徒ほど、自分自身で気になるものを見つけていたようだ。「柵の一部分だけが不自然に曲がっている」と気づいた観察眼には、先生たちも驚いた。
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