同じ捉経えて験いをるし内て容もは、人異になよるっこてと感がじ多方いや。でも確実に、その経験を自分のものとして、次へと活かせている人がいる。それは一体なぜなのだろう?」このような問いが編集部で挙がり、今回の特集に至りました。そもそもどうすれば気づく力を鍛えられるのか。気づきをどう学びや行動に変えていけるのか。日常の中でどんな実践ができるのか。歯ごたえのあるテーマなだけに、私たちも一歩ずつ理解を深めながら、取材を進めていきました。その中で特に気づかされたのは、すべての根幹として、「小さな発見」を認めてもらえる環境が大切であるということです。正解がなく、思い浮かんだことを発言するのは、誰しも初めは怖いものかもしれません。しかし、その踏み出してみた表現に向き合えてもらえたと感じた瞬間から、次なる「小さな発見」への良い循環が、より回り始めるのではないかと感じました。見渡してみると、どんなにすごい研究や事業でも、始めの一歩は内なる小さな気づきや違和感を、まずは言葉にしてみることから始まっていることが多い気がします。決して非日常な場面でなくとも、学校や家庭といった日常生活の中で「気づく力」は磨くことができ、その経験の中で自分の知っていることとつながったり、見方が変わってみたりと、「具体」と「抽象」を行き来しながら自分の糧となる学びにつながっていく。本特集が、学校内外で行われる探究活動や課外活動を始めとした経験を軸としたプログラムにおいて、少しでも参考になりますと幸いです。赤土豪一(本誌編集長)31 山形東高校野球部では、競技力の向上にデータサイエンスを取り入れている。試合のスコアブックなどの記録をデータ化し、さまざまな集計を行って一人ひとりのプレーの傾向や課題を抽出(具体→抽象)。生徒は日々、その結果も参照しながら顧問の笹木先生と話し合い、課題に合わせた練習メニューを考えて取り組む(抽象→具体)。感覚だけで判断せずデータに基づくことで課題が明確になり、より的確な目標設定や対策に活きているという。 また、こうした経験を、総合的な探究の時間の自らの活動に応用する生徒も出てきた。「打者のスイング軌道と打球の性質の検証」「投球と打者の反応の分析に基づく配球の考察」といったテーマを設定し、自らデータを収集して検証している。「『こういう場合はこうすると良い』という競技特有の通説をやみくもに信じるのではなく、自分たちにも当てはまるのか疑問をもち、客観的データから見極めようとする姿勢が育まれている」と笹木先生。2022 OCT. Vol.444生徒が探究活動で取り組んだデータ分析資料の一部。左図は投球と打者の反応を数字に置き換えて記録したもの。右図は打球速度と飛距離の相関関係を表したもの。 同校が作成した「リフレーミングかるた」。読み上げられたネガティブな言葉に対し、ポジティブに言い換えた札を探す。 茨田高校2学年のロングホームルームでは、リフレーミングについて学ぶワークショップを実施している。リフレーミングとは、物事を異なる視点から言い換えるスキル。同じ言動についても、「飽きっぽい」→「好奇心旺盛」、「頑固な」→「意志が強い」など、ネガティブな表現をポジティブに捉え直すことができる。同校はこれを、自分自身を多面的に捉えて「すべてを含めて自分」と受け入れ、さらに他者に対しても同様に受け入れて関係性を築くスキルとして重視。ワークショップでは、まず日常的な言動を思い浮かべながら自分の性格をネガティブに表す言葉を3つ選んで(具体→抽象)、それをポジティブな表現に言い換えてみる(異なる視点での抽象化)。次にかるたを使って、ゲーム感覚で言い換えパターンの体得を図る。その後も、挑戦に尻込みしていたり、就職の自己アピールに苦戦したりする生徒には、リフレーミングの活用を促して前向きに取り組めるよう支援している。最初に取り組むワークシート。山形東高校(山形・県立) 笹木 覚先生茨田高校(大阪・府立) 西本敦史先生
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