多様な視点に触れることで、少しずつ自分の意見を形成するます。例えば以前には、インターネット銀行の記事を紹介しました。今の子どもたちは、自分が見たいものしか見ない、得たい知識しか得ない傾向があるので、いろんなものに目を通すことには大きな意義があると感じています。また、あの先生がこういう記事を選ぶんだ、という意外な発見も、生徒や教員にとって楽しみの一つです」(佐本校長)記事をコピーしたプリントは、朝のホームルーム時に担任から生徒に配付される。生徒は休み時間や空き時間に読み、印象に残った部分に線を引き、自分の意見や感じたことを書き記す。生徒には、担任を通して「意見が書けないときは、記事を読んで線を引くだけでもいい」と伝え、取り組むハードルをできるだけ下げるように努めている。提出は強制していないが、生徒の多くが提出し、生徒の記述にコメントを返す教員も多いという。「私の場合は、コメントを返すことに加えて、面白い意見があると、抜粋してクラスで共有していました。進路指導部が主導で始めたものですが、校長をはじめ先生たちが取組の意義を理解してくれ、学校全体で取り組めていることは大変ありがたいです」(梅川先生) 同時期に、「すべてひらがなの新聞コラムを漢字かな交じり文に直そう!」も始めた。新聞の一面コラムをすべてひらがなにしたものを、漢字かな交じり文に書きツール1「新聞記事を毎日読もう!」のプリント ツール2「すべてひらがなの新聞コラムを漢字かな交じり文に直そう!」のプリント ひらがなだけで書かれた朝日新聞の天声人語を、漢字を使いながら書き換えていく課題。実際に堀田(真央)さんが1年次に書いたもので、まだ赤字で書き直しているところも多い。※ダウンロードサイト:リクルート進学総研>> 刊行物>> キャリアガイダンス(Vol.444)※ダウンロードできるのは左側に掲載した資料のみ。OBの堀田真央さん(「卒業生の声」に登場)が実際に取り組んだもの。新たに見つかった史料について書かれた記事への、「現在になっても見つかる昔のものがあるということは、これから先の歴史の教科書は今とは絶対に違う内容になっているだろう」という堀田さんの意見に、担任だった梅川先生が「まさしく歴史は動くものですね」とコメントしている。教頭で数学科の仲埜寿樹先生が選んだ、政権運営を楕円に例えた新聞記事。「楕円とはどのようなかたちか」がわかっていないと、記事の意味するところが読み取れない。仲埜先生は3つの設問を掲げ、数学的な楕円の定義を解説したうえで、生徒に考えさせるように構成している。2022 OCT. Vol.44438
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