キャリアガイダンスVol.444
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習で「何を意識するか」は生徒が考え、実践する。その後の振り返りは生徒主体。「ワークシート」「授業を撮影した動画」「お手本の動画」「仲間からのフィードバック」などを基に、次に向けて何を改善できるか考える。なんとなく運動するのではなく、スポーツのなかで課題解決を目指す、という基本の考えを身につけるのだ。2学年…ゲームや記録測定をしてみたうえで、生徒が自分たちの課題をグループで出し合う。それを基に木村先生が「フォームの改善」など毎授業の方向性を決定。その大枠に沿って生徒が自分たちの課題設定から練習方法(足を上げて走るなど)までを、1年次の経験を生かしたり、インターネットで情報を集めたりして考える。そうして自分たちで考案した練習メニューを実践し、振り返る。3学年…これまでの経験を基に、スポーツにおける課題の発見から、課題解決のための練習計画までを生徒が考える。わからないことは自分たちで調べるように促し、木村先生は「なんでこう動いたの?」などと問いかけて生徒の思考を深めることや、生徒がねらいをもって取り組んだことで成果を出したときに「いいじゃん!」と声をかけることに努めていく。例えば2学年の陸上競技の授業では、左のような流れで100メートル走に取り組んだ。走った姿をあとで見返せるように、ビデオカメラで撮影し、各生徒が持参したスマホでも撮影。その動画も使った最後の振り返りでは、「腕が振れているね」「姿勢がめっちゃ良くなった」など、自分たちの成長を確かめ合う声があがった。成長に満足して終わりではない。今回の陸上競技では、自分たちで「課題設定」から「練習方法」の組み立て、「フィードバック」までしたわけだが、うまくいった部分はどこだろう。こうすればもっと良かったという点はないか。学んだ課題解決のプロセスを「次のバレーボールやソフトボールにも生かしていこう」と生徒に投げかけ、木村先生は授業を締めくくった。■ 北海道釧路商業高校(北海道・道立)■ 2学年の陸上競技の授業①座学(体育理論)技能の上達過程(試行錯誤→意図的な調整→自動化)や、練習の工夫(目標設定やフィードバック)について学ぶ。②100メートル走測定・動画撮影③座学(分析と練習方法の検討)ワークシートを使い、グループで話し合って自身の動作を分析し、練習方法を検討する。④練習×2コマ⑤測定・動画撮影(2回目)練習の成果を確認するために、再び測定。⑥座学(振り返り)57図1 1学年サッカーの授業のワークシート測定+走る姿を生徒同士でスマホで撮影。ワークシートを見返して練習に取り組む。1回目と2回目の測定結果や動画を比較。練習方法は適切だったかを振り返る。2022 OCT. Vol.4441学年の体育では、「何ができるようになれば良いか」という課題設定から練習方法までを木村先生がレクチャー。そのうえで毎授業の振り返りで「なぜできるようになったのか、なぜできなかったのか、どう解決するか」を生徒が考える。商業科/1953年創立生徒数(2022年度)437人(男子91人・女子346人)進路状況(2021年度)大学18人・短大11人・専門学校/各種学校41人就職74人・その他1人〒084-0910 北海道釧路市昭和中央5丁目10番1号 0154-52-5253 http://www.sensho.hokkaido-c.ed.jp流通経済科・国際ビジネス科・会計科・情報処理科の4学科からなる商業高校。1学年から一般教科のほかに「ビジネス基礎」「簿記」「情報処理」の科目も学び、2学年・3学年では学科ごとにより専門的な内容も学ぶ。校訓は「敬愛自尊」で、「学んで喜び、働いて喜び、与えて喜びを得る人間」になることを目指す。同校を含めて、道立高校では、2022年度からBYOD(Bring Your Own Device=個人が所有する端末を学校で利用する)によるICT活用を推進している。  ※ダウンロードサイト:リクルート進学総研>> 刊行物>> キャリアガイダンス(Vol.444)

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