不登校や長期欠席経験がある生徒の学び直しも、学校として評価したい学び直し講座は生徒が選択。テスト」、主体性を評価小■台■■橋■■高校 (東京・都立)都立高校には、小・中学校で不登校や長期欠席を経験したり、高校を中途退学した生徒も含めて、自分らしく挑戦できるチャレンジスクールがある。いずれの高校も自分のペースで登校でき、自分に合った科目を選んで学べる昼夜間定時制・単位制・総合学科で、今年4月に開校した小台橋高校が6校目となる。「1校目の開校は22年前。当時としては最先端の取組でした。その精神を忘れず、当校ではチャレンジスクールとして初の大学進学に対応した人文・自然系列の選択科目設置を目指し、開校準備を進めてきました。特に力を入れたのが、学び直しの単位認定です。これまでは〝学び直し=居残り学習〟となっていましたが、生徒の努力は評価してこそ未来につながります。そこで、選択科目に『国語プラス・数学プラス・英語プラス』という学び直し講座を設置し、単位認定していくことを考えました」と杉森共和校長。学び直しの学習ツールに選んだのは「スタディサプリ」。理由は、「小学校から大学受験対策までの学びがカバーでき、宿題配信やポートフォリオ機能まである使い勝手の良さ」だと、校長と共に開校準備に携わってきた赤坂達哉先生。ただし、学び直しの評価方法については、かなり頭を悩ませたという。「学び直したい生徒は、『国語プラス』や『英語プラス』などの授業を選択し、自分に必要なスタディサプリの講義動画を選んで視聴すればいいのですが、学び直し内容は一人ひとり異なるため、定期考査ができません。成績をどうやってつけるのかが問題でした」と赤坂先生。その壁をクリアし、単位認定を実現さ● せたのが、以下の評価方法だ。①教員は生徒が講義動画を視聴し、主体的に学んでいるかを確認する。②生徒は、「振り返りシート」に学び直した内容を簡潔に書き、スタディサプリの各講座に付属している確認テストを行う。③授業終了前の10分程度で、同じ内容を勉強している生徒間で学んだ内容を共有したり、それらを基に自作した問題を出題し合うなどして、理解の深まりを確認する振り返りの時間を設ける。「これまでのように知識を詰め込むだけでなく、学んだ内容の振り返りとアウトプットを、主体的に取り組むことがポイントです。開校してまだ半年ですが、担当教員たちが話し合い、既に振り返りの時間や『振り返りシート』にアレンジを加えてくれています。これからどう変わっていくのか楽しみですね」と赤坂先生。杉森校長も、「学び直しの単位認定で、一人ひとりの個性を伸ばせる、生徒に優しい学校をつくっていきたい」と話す。学び直しの応援は、多くの生徒のチャレンジを後押ししていくに違いない!学び直し授業の評価に使う「振り返りシート」は日々進化● 生徒たちの活用法スタディサプリ活用法一人ひとり学習内容が違う学び直しの授業テーマ▶学び直し 目的▶個別最適化した学習の実現取材・文/丸山佳子「国語プラス」「数学プラス」「英語プラス」の授業では、各自が自分で選んだ講義動画を視聴しながら、イヤホン、タッチペンを使って学習。左が4月開校時の「振り返りシート」。半年が経過し、国語プラスでは、難しかった点などを書き込み、教員がフォローできる「振り返りシート」に。英語プラスでは、勉強した内容で問題を作り、授業最後のグループワークで共有できる「振り返りシート」にバージョンアップ。数学プラスでは「振り返りシート」に加えてノートの提出や発表も行っている。私は中学2年から3年の勉強を学び直したくて、この学校を選びました。英・数・国のプラス講座を選択していますが、スタディサプリはどの教科も先生の解説がすごくわかりやすいです。1回だけ授業を休んでしまったのですが、自宅でも自分のペースで勉強できるので、遅れてしまうと感じることなく続けられるのがいいですね。苦手だった英語も、わかるようになってきたら、授業も勉強も面白くなってきました。(1年生・佐藤優衣さん)基礎から学び直せる学校を探していたところ、学び直しの選択科目があるこの学校のことを知りました。大学進学も視野に入れると一番必要なのは英語だと思い、英語プラスを選択。授業でも、自宅でも勉強しています。スタディサプリは、自分が理解できるまで繰り返し動画を見られるし、理解できていなければ、付属の確認テストで気づけるので、すごく使いやすいです。これからも自分のペースでがんばります。(1年生・小田切 奏■■さん)リクルートサービスを活用した実践事例632022 OCT. Vol.444学習左から杉森共和校長(国語)教育情報部主任 赤坂達哉先生(理科<物理>)創立2022年/三部制(午前・午後・夜間)、単位制、総合学科/生徒数221人〒120-8528 東京都足立区小台2-1-31活用「振り返りシート」と「確認課題学び直しの科目に講義動画を採用。生徒の努力を単位として評価・応援したい
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