キャリアガイダンスVol.446
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島根県の吉賀町出身で、現在は東京の大正大学で地域創生学を学んでいます。地元の吉賀町には地域ぐるみで子どもを育て、大学などで町外に出て積んだ経験や学びで将来、町を支える人材を育成する「サクラマスプロジェクト」というキャリア教育の仕組みがあります。高校までは学校や地元の人々から、現在は大学で先生や先輩、友人、地域実習先の人々からたくさんのことを学ばせてもらっています。いろんなものをもらってできているのが自分だと思っています。地元にいたころは、生徒会長を務めたりボランティア活動などもたくさんやっていたのでリーダーシップがあると思われていましたが、実は怠け者で超ネガティブ。課題提出は先延ばしにしようとするし、自分のためだとがんばれない。けれど、「誰かのため」ならがんばれるし、人から頼られるのは好きなんです。部活などでも楽天的に考えたり、熱くなりすぎたりして失敗した経験があったので、その反動で常に最悪の場合を考えてしまう。人からは主体性があると言われますが、地域活動に飛び回っている大学の先輩たちを見      ていると、「自分なんて全然」と思ってしまう。ネガティブなのは性格だから付き合っていくしかないと思っています。中学までは安定志向だったので、高校を出たら公務員になって地元の役場に勤めるのだろうと思っていました。でも高校に入ったら3年後に働くイメージが湧かず、じゃあ何をするか考えたときに、友達や先生からは「教師が向いてるんじゃない?」と言われていました。一方で、母校ではアントレプレナーシップ教育(通称:アントレ)で地域課題に取り組んでいて、担任の先生から、現在学んでいる大正大学の浦崎太郎教授を紹介されて地域創生に興味が湧いたんです。アントレに関わってくれた地域魅力化コーディネーターの人にも出会い、地域と学生をつなぐコーディネーターという仕事が面白そうだなと。浦崎教授が所属する地域創生学部に入ったらなれるような気がして進路を決めました。大学生活はとても充実しています。全国の地域活動に関わっていく先輩たちから刺激を受けながら、地域創生について学んでいるところです。さまざまな地域活動のなかで多数の「コーディネーター」という肩書きの人々と出会いました。でも、その人たちがやっていることがそれぞれ異なるため、「コーディネーターとはそもそも何か?」「自分のやりたかったことは何か?」という課題にぶつかっています。「人と人をつなげたい」という軸はぶらさずに、自分に何ができるかこれからの大学生活で学んでいきたいです。高校時代の友人たちは、地元に残った人、県内外の大学で学ぶ人など進路はいろいろです。この夏、成人式(二十歳の記念式)で集まることになっていて、幹事に任命されています。怠惰でネガティブでもみんなから頼られて任されることは嬉しいんです。地元の人たちからは「これからの町を若い力で引っ張っていって!」とプレッシャーをかけられていますが、それも自分にはエネルギーになります。地元が大好きでその理由は〝人〟です。どんな形であっても地元には恩返ししたいと思っています。恵まれた人間関係を通していろんな経験を積んでいる頼られることをエネルギーに将来、地元に恩返ししたい25「自分のあり方」を見つめるキャリア選択2023 APR. Vol.446

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