キャリアガイダンスVol.446
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の連携を重視。高1・2の学校行事として年2回の「フィールドワークの日」に実地調査やオンラインインタビューを行うほか、各チームは随時、テーマに関連する企業や団体に自らアプローチしてフィールドワークを実施している。そうして生徒中心に切り拓いてきた外部機関との連携数は、この3年間で300以上となった。SGH事業にも携わったWWL推進室長補佐・一ノ瀬憲二先生は、「学校外とのつながりが飛躍的に広がり、それが生徒の活動の社会実装につながっている」との手応えがあるという。例えば、理系(医歯薬系)2人と文系(経済系)1人が集まって「感染症を予防する製品ができないか」と考えたチームは、化粧品メーカーや医学研究所、大学の経済学部など多様な分野の外部機関の協力を得ながら、成分分析や環境に優しいボトルの選定やロゴデザインなども自ら行い、感染症予防ハンドケア製品の開発、商品化という社会実装にこぎつけた。そのほか、NPO法人と協働で海洋ごみ削減を啓発する本の作成・出版、原爆を題材に平和を学ぶ教材を作成して国連に持参したなど、多彩な実践例がある。また、探究成果をもって積極的に各種      大会・コンテストに参加。WWL全国高校生フォーラムでの生徒投票賞1位や、日本水産学会主催全国高校生ポスター発表会での最優秀賞の受賞など、数々の評価を得ている。めとして日本語や英語での論文を作成するとともに、国内外の高校生と世界課題について協議する「高校生国際平和会議」を企画・運営する。23年度は7月に、SDGs17項目を分類した4つの部門別に国際課題について英語と日本語高3では、高2の探究活動の個人まとの2部門で協議し、「高校生平和共同宣言」を作成して発表するという内容で、国内の高校生だけでなくアメリカやオランダ、中国など全8カ国24校がオンラインで参加する予定だ。会議内容の設計や他校への広報、当日の運営などは、前年度に希望者によって組織される生徒実行委員会を中心に行う。実行委員に手を挙げた生徒の数は、初回の22年度開催では59人だったが、23年度開催では学年生徒数の約3分の1にあたる88人に増加した。 「参加動機は『得意の英語を活かしたい』『課題解決に強い思いがある』など、さまざま。英語力やテーマに関する知識量など、それぞれの得意を組み合わせて、お互い刺激し合って取り組んでいます」(鳥居先生)こうした一連の探究プログラムが進展するなか、一般教科の授業改善も加速している。 「本校ではSGH事業の一環でいち早くアクティブラーニング型授業に取り組み始めました。一時は停滞もみられましたが、WWL指定を機に探究的な手法を各教科にも活かしていこうという機運が高まり、今、学校を挙げて授業改善に取り組んでいます」(研修図書部主任・黒田佳孝先生)その第一段階として、20年度より1学年の一般教科のなかに「探究ベーシック」の時間を設定。各教科でSDGsを踏ま英語が苦手な生徒も活躍する高校生国際平和会議探究活動の経験を活かして授業改善を促進● 高校生国際平和会議 …国内外の高校生と世界課題について協議● 高校生平和共同宣言 …多言語     ● 探究ピア・サポート …下級生の探究学習の指導・助言● 主体的な学習の時間(E-time※) …週2コマ● SDGs探究(学年内でチームor個人) …文理融合でチーム編成● WWL探究発表会 …英語or日本語● 主体的な学習の時間(E-time) …週2コマ● SDGs探究(クラス内チーム) …SDGsをテーマに探究学習● クラス内発表会 …日本語 ● IGR(Integrated Global Research) …文理融合型の学び● 探究ベーシック …SDGsを組み込んだ授業● SDGs探究(個人) …SDGsをテーマに探究学習● SDGsレポート …探究内容を記述し発表● 附属中学校合同探究発表会 …連携校の佐世保北高附属中、諫早高附属中と開催● 平和壁新聞 …「平和を阻むもの」をテーマに新聞作成● SDGsリーフレット作成 …世界課題について調べてまとめる● 平和フィールドワーク …長崎市内の被爆遺構を巡る● 新書レビュー …好きな新書を読了後、ブックレビュー2022年度に始めた「探究ピア・サポート」。高校生が中学生の探究活動について指導・助言、激励を行った。高校生国際平和会議。遠方の高校生とはオンラインで協議し、高校生平和共同宣言の採択に取り組む。※E-time=生徒が主体的に学ぶための学年裁量の時間2023 APR. Vol.446広島平和フィールドワークなど、県内外でフィールドワークを実施。コロナ禍によりオンラインも活用。50図3 6年間の体系的な探究活動高3高2高1中3中2中1国際社会に発信するSDGsを探究するSDGsで協働するSDGsを考えるSDGsを知る長崎を知る

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