キャリアガイダンスVol.447
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高校時代から「海外に行ってみたい、海外の人と交流したい」という思いがありました。でも、英語は苦手で、成績も下のほう。なので大学進学後、「英語がダメなら中国語かな」という安易な考えで、話者人口の多い中国語を第2外国語として選択し、学び始めたんです。中国文学のゼミに入ったことで、中国人留学生と知り合う機会にも恵まれました。彼らと話してみたらめちゃくちゃ楽しくて、「こんなに面白い国があるんだ!」と中国への興味が大きくなり、中国語の勉強にも熱が入りました。勉強方法は、留学生とおしゃべりしたり、中国のドラマやネット動画を見たり。趣味の延長のように、自分のペースで勉強することが私には合うようです。大学3年生のとき、中国留学にも踏み切りました。それには当時目指していた教職課程の履修を諦める必要がありましたが、中国への好奇心と、想像がつかない世界に飛び込んでみたい気持ちが強く、留学のほうを選びました。現地を生で感じ、ますます中国が好きに。どこが好きかというと、整然としていないごちゃごちゃ感と、あふれるエネルギーでしょうか。最初は「えっ」と驚くこともありますが、その雑さが心地良いんです。私は周りの目を気にしてしまうタイプですが、中国には多少のことでは動じない自分をもつ方ばかり。私もやりたいことをしていいんだ!と思えます。こうして中国語を学んだ経験は、仕事にも活きています。私は県庁に入庁して約2年間、観光誘致促進室で東アジアを担当し、中国や韓国の旅行会社、メディアに向けて観光客誘致を働きかける仕事をしました。海外の方とのやりとりでは、先方の担当者が日本語を話せることがほとんどであるため、こちらは先方の言語が話せなくても問題ありません。ただ、少しでも言葉を話せると、先方の心の開き方が違うなと感じます。仕事の話が終わったあと、なるべく個人的に先方の言語で話しかけ、趣味の話をしたり、相手の国が好きだという気持ちや好きになったきっかけを伝えたりしていました。すると、親密さが生まれ、その後も気軽に情報交換や相談がしやすくなります。そんな関係性が築けたのも、言葉というコミュニケーション手段をもっていたからこそでしょう。改めて振り返ってみると、苦手意識のあった外国語のなかに好きな言語ができ、勉強すれば上達できると知ったことは、大きな自信になりました。だからこそ留学を決断でき、そこでの経験が仕事にも活きたし、これからのキャリアの広がりにもつながると思います。私にとって他言語は、世界を広げる手段。日本語だけの中に閉じこもっていたら絶対得られなかった世界を、今、楽しんでいます。「英語がダメなら中国語!」中国の魅力を知り夢中に仕事相手との関係性が言語力によって親密に中国語との出会いは自分の新たな一面を知る機会・勇気に        212023 JUL. Vol.447愛媛大学の学生時代に中国語と出会う。中国文学のゼミに所属し、中国留学も経験。2021年4月に大分県庁に入庁し、約2年間、観光誘致促進室の事務職員として東アジアを担当。現在は地域創生部主事。いろんな人とつながり、自分の世界が拡大。仕事にも役立った。中国留学中に中国語の授業で使っていたテキストには書き込みがたくさん(写真は本人提供)。大学時代、消去法でなんとなく中国語を専攻。苦手を克服したことで自信がつき、積極性が増した。公務員佐田彩歌さん大分県庁#学びのキッカケ#変化・気づき#楽しさ・喜び

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