キャリアガイダンスVol.447_別冊
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2取材・文/伊藤敬太郎 イラスト/ミヤザキコウヘイVol.447 別冊特集 『学習する組織』は、「学習」をキーワードとした新しい時代のマネジメント論として1990年代に世界的なインパクトをもたらしたピーター・センゲ氏のベストセラー。その要諦をまとめたのが、経営コンサルタントである小田理一郎氏による書籍『「学習する組織」入門 〜自分・チーム・会社が変わる持続的成長の技術と実践〜』だ。 小田氏によれば、「学習する組織」とは、「目的に向けて効果的に行動するために、集団としての意識と能力を継続的に高め、伸ばし続ける組織」のこと。では、なぜ今、学習する組織が求められるようになっているのだろうか。 「コロナ禍や災害、戦争など、企業経営に衝撃を与える大きなできごとが増え、グローバル化の進展、人口動態の変化、テクノロジーの進化など企業をめぐる環境もめまぐるしく変わり続けています。この衝撃や変化にしなやかに適応しなければ、企業はアイデンティティを保って継続することができません。そのためには、過去の慣習に基づいたやり方がうまく適合しないとき、“このやり方でいいのか、もっといい方法があるのではないか”と、自分たちで考え、学習し、新しい方法をデザインしていく必要があるのです」VUCA(Volatility変動性、Uncertainty不確実性、Complexity複雑性、Ambiguity曖昧性)と称される時代を迎え、人や組織のあり方も大きな変化が求められるようになっている。では、今、正解がないなかで答えを探り、行動できるのはどのような人・組織なのか。『「学習する組織」入門』の著者、小田理一郎氏にお話を伺った。

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