キャリアガイダンスVol.449
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瀬戸内海の大崎上島にある大崎海星高校は、2014年に県の高校統廃合の基準により、募集停止の危機にあった。2年間の猶予期間でその危機から脱するため、当時の大林秀則校長が、町長と共に学校の魅力化に取り組み、数々の施策を実施した。塾がほとんどない島でも生徒の学びを保障する、地域おこし協力隊による公営塾「神峰学舎」の設立。地域資源を活用しながら自らの興味で課題研究を行う総合的な探究の時間「大崎上島学(以下、上島学)」の充実。そして、全国からの生徒募集、いわゆる島留学だ。 「今までに北海道から鹿児島まで、さまざまな県から入学者が来ています。総探を始め、生徒たちが自由にやりたい学びをプロジェクト化させて、地域で活動しています。何かをやりたい生徒たちが全国から集まり、地元出身の生徒たちも島留学生からの刺激を受けて相乗効果が出ています」(前田秀幸校長)全国募集の1期生が入学した2017年に赴任し、そのクラスの担任となったのが兼田侑也先生だった。その年の全国募集の説明会に際し、「学校の魅力を一番知っているのは生徒たち。だから生徒に発信させてみよう」と、生徒たちに東京や大阪での説明会で発表してもらった。翌年から、生徒を県外に連れて行くなら部活動という枠がよいということになり、学校を広報する部活を立ち上げた。 「そのときに、学校の魅力を配達する役割だから部を『みりょくゆうびん局』という名前にしようと、生徒たちが決めました。大林校長時代からの自由に任せる風土が引き継がれているので、全国募集の説明会以外でも生徒たちが企画して地元向けの説明会や学校見学ツアー、SNSでの発信など活発に活動しています」(兼田先生)その活動はすべて生徒の主体によるものだ。みりょくゆうびん局だけでなく、総探の「上島学」での地域活動なども、企画から地域への依頼、課題解決の活動の進行まで、すべてを生徒に委ねている。さらに、総探や部活の枠でもなく、生徒が自分のやりたい課題に自由に取り組み、イベントやワークショップ、農業体験などを企画し、地域の人々と交流するプロジェクトが、先生方が把握しきれないほどに存在するという。一人がいくつものプロジェクトを掛け持ちすることも珍しくない。活動を基に総合型選抜で進学す    ど進路は多様。入試目的で活動をる生徒もいるが、専門学校や就職なしているわけではない。生徒たちは大崎海星高校 (広島・県立)やりたいプロジェクトを生徒が自由に企画。教員は信じ委ね、「まずやってみる」力を育む統廃合の危機回避のため魅力的な学校づくりを推進自由だから本気度が上がり責任を伴い真剣に取り組む前田秀幸校長(右上)、大崎海星高校魅力化プロジェクト担当でみりょくゆうびん局顧問の兼田侑也先生(左上)、同・勇 修平先生(右下)取材・文/長島佳子2024 JAN. Vol.44914「学ぶ」の余白事例

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