キャリアガイダンスVol.449
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や人間関係、価値観から、生活面にも大きな影響を受けます。どこで、どれくらい働くか。何歳くらいでローンを組むか。子どもが生まれたら、どの保育園に入れるか…。無意識のうちに「人生、こうあるべき」が規定されていく。そもそも「ワーク」と「ライフ」は個別に充実させ、バランスを取れるようなものではないのではないか。仕事は仕事、ある程度我慢して、趣味を充実させようなんて言っているうちに、いつの間にか、常に自分ではない誰かの時間を生きているような状態になってはいないかんな問いをつい考えてしまうのは、私たち夫婦が仕事も生活も、自分ではない誰かの価値観に縛られ、苦しんだ時期があったからです。新卒で入社した会社で出会い、結婚。しかし流産や不育症の経験で、夫婦の関係や生活が大きく変わりました。夫は外資系企業で忙しく働く日々。妻は体調を崩して退職したことで「自分は社会から必要とされていない人間なのではないか」と塞ぎ込むように。このままでは夫婦関係が悪くなる一方という局面を。そ ―   ― 迎え、働くことや生きることを根本から見直し「どうありたいか」考えたのです。思えば私たちには、それぞれに「この道から外れてはいけない」と思い込んでいた理想像がありました。企業に勤め、フルタイムで働き収入もそれなりに高く、結婚して子どもを授かり家庭も充実させる。そんな「こうあらねばならない」はどれも自分ではなく、他人の目を気にして築かれたものでした。仕事優先の働き方を見直したころ、オランダの「カンターキャラバン」という活動を知りました。2017年ごろのことです。オフィス仕様に改装したキャンピングトレーラーを自然豊かなところへ移動させ、開放的な自然の中で働く。働くという行為の中に余白をつくる取組だと魅力を感じました。当時はコロナ禍前で、毎日出社するのが当たり前とされていた時代です。いつもの会議室とは異なる空間で、心にゆとりのある状態で仕事をしたほうが仕事の効率も上がるとオランダでは考えられていることにも驚きがあり「これだ!」と直感して、日本版のサービスを立ち上げました。といっても実は、実際に使える土地など事業の目処がつかないうちに、勢いでキャンピングトレーラーを買ってしまったのです。ところが、運良く「私がもっている土地を使っていい」と協力してくださる経営者の方に出会えました。その方は「事業プランをもってくる人は多いが、大体は『プランだけ』。実際に車を買ってから来た人は初めてだから、一緒にやろうと思った」とおっしゃいました。自分がしたいと思うことを、まずやってみる。やってみなければわからないことがある。「この道から外れたらどうなってしまうのだろう」と怖れていたときとは、まったく異なる感覚ると感じました。そして今、私たちは共に会社を立ち上げ「人生に余白を」を軸に、働く環境づくりをサポートする事業を行っています。やりたいことがなければ何者にもなれないと思い込んでいる人もいるかもしれません。でも「今日は天気が良いから、自分の好きな場所でミーティングをしよう」や「お気に入りの服を着よう」といった程度の小さな行動を積み重ねていくことで、何者でもない「私」が見えてくることがあるのです。私たちの思う余白とは、誰に決められるのでもなく、そうした自分の時間を生きること。もちろん、安定した企業に長く勤めることを否定しているわけではありません。でも、もし「この道から外れてはいけない」と怖れを抱いている人がいたら「外れても大丈夫だよ」と言ってあげたいですね。自分の時間を生きてい余白が生む未来252024 JAN. Vol.449職場の文化やルールが気づかず人生を侵食する。余白とは、自分の時間を生きること。レールから外れるのが怖かった二人が気づいた「自分の時間を生きていい」

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