今年度100周年を迎えた松本県ケ丘高校。6年前まで普通科に英語科を併設していたが、より現代社会に対応する人材を育成する学校にしていこうと、同窓生による支援組織と共に英語科の改編に取り組んだ。そして2018年、探究学習の充実により総合的な学力の育成を目指す探究科をスタートさせた。以降、普通科を含めた学校全体において、探究をコアに据えたカリキュラムづくりや体制整備を進めている。し続ける縣陵人の育成」を掲げている。同校に代々受け継がれる三大精神をベースに現在の同校は何を目指すのか、若手教員が中心となって言語化して提案、全教職員で決定したものだ(図1)。探究学習推進係主任・宮坂正議先生はこう語る。 「本校の探究とはどういうものかを改めて見つめ直し、その目的は素晴らしい探究結果を出すことではなく、『学ぶのは楽しい』『探究しよう』というマインドを育てることにあるのだと再確認しました。変化の激しい現代社会では、どこでどんな職業に就いたとしても、過去の成功にとらわれずに学んでチャレンジし続けることが大切です。そうしてそれぞれのウェルビーイングを実現させてほしいという思いが、生徒育成方針に込められています」という。言われたことには素直に取り組む地域から「縣■■■陵■■」という愛称で親しまれ、同校は生徒育成方針に、「探究を実践同校の生徒は「真面目で良い子たち」だものの、内面に抱えたものをうまく外に出せずにいる面もうかがえ、教員からは「真面目さを活かしながらも、もっと気楽にチャレンジして殻を破ってほしい」との期待も聞かれる。そんな生徒たちを「探究を実践し続ける人」へと育成するため、同校は今、生徒の学びを根本から変えていこうと取り組んでいる。 「高校の学びは大学入試のためにあるのではなく、その先の人生でやりたいことや、真面目で探究し続ける人へ学びを根本から変えていく授業を短縮、下校時間を早め生徒に時間を返す2学年では個人探究に取り組む。放課後に実験を行ったり、製材会社で伝統構法(木組み)を学んだり、生徒自ら考えて行動を起こす。取材・文/藤崎雅子 2024 JAN. Vol.44948探究科 授業時間の短縮 オフィスアワー設置 総合的な探究の時間探究を実践し続ける人の育成を目標に掲げる松本県ケ丘高校。探究をコアとして、授業時間の短縮や海外研修の個別化などにも取り組み、生徒の学びを根本から変える仕組みづくりを着実に進めています。全教科で探究 個別海外研修
元のページ ../index.html#48