キャリアガイダンスVol.449
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っているような単純な問題はAIがすぐ正解を出すようになり、私たち人間にはより複雑な問題と向き合うことが求められています。複雑な問題とは、いろいろな要素が絡み、大人でも解けずにいる、いわば無理難題です。生徒が今後そうした難題に挑むとき、必要になるのが、できるだけ楽しみながら、諦めずに課題に取り組み続ける姿勢だと思うのです」とはいえ「諦めないで」と求めるだけで誰もがその姿勢になれるわけではない。「今までの失敗から『自分はできない』と思い込んでいる生徒もいます。だから授業では『やればできるんだ』という自信や『がんばって取り組んだら楽しかった』という感覚も育みたいと思っています」そのための工夫の一つが、「視覚的に理解しやすい授業」をすることだ。「図やアニメーションで見せられる自作スライド」と「状況に合わせて書き足せる黒板」の両方を活用し、生徒が「わかった!」と思える機会を増やそうとしている。演習で「生徒が思考を整理しながら、知識を関連づけて定着させる」ことも狙っている。わかりやすい2次関数の例で説明しよう。図1のような表裏セットの問題を、基礎から順番に生徒が解くと、前の問題で理解したことを次に生かし、後半の複雑な問題も自力で解けることが増えるという。そのうえでアプリのシャッフル機能を使い、複雑な問題が突然出ても解けるかに挑戦。いわば、理解したことが自分のものになったかを確認する。アプリを使って行われ、続く4択クイズは、演習で解いたばかりの問題がランダムに出題されたものだった。この方式だと、数学の実力に個人差はあっても、問題演習中に理解を深めれば、誰もがクイズで上位になれるチャンスがある。だから生また、タブレットとアプリを使った問題冒頭でふれた授業の問題演習は、この徒たちは問題演習に真剣に取り組み、クイズでは全員で白熱した勝負を繰りひろげたのだ。基礎を押さえたあとの応用では、図2のように、学んだことを社会に生かす例も示し、興味を高めている。ゴールを2つ設ける工夫もしている。例えば正弦定理や余弦定理の問題演習では、「最初にやってほしいのは問題を見て式を作ることです」と1つ目のゴールを設定(クイズで問うのも式の問題)。そのうえで「式が完璧にできた人はどんどん計算して答えも出しましょう」とその先の目標も示した。こうすれば、全員が自分の状況に合わせて挑戦し続けられる。また、自作スライドの活用には理解をしやすくするほかに別のねらいもあった。 「板書の時間や生徒が書き写す時間を減らし、生徒が考える時間やそこに個別対応する時間を増やしたかったのです」問題演習中、手が止まっている生徒がいると仙道先生はそばに行って何に困っているか確認し、打開策を一緒に考えた。生徒が全力を出せる環境をICTも使って整えるプレゼンテーションソフト「PowerPoint」で自作したスライドと、生徒の反応を見て情報を書き足せる黒板。その両方を使うのが仙道先生のスタイルだ。タブレットとアプリを使った問題演習。生徒は手慣れた様子で、画面を拡大・縮小しながら式や図を書き込んだり、消したりしていた。問題演習中、仙道先生は教室をゆっくり回り、しばらく手が止まっている生徒がいれば声をかけ、何がわからなくて困っているかを確認していた。三角比の応用問題。学校の階段のうち、一番急なものや緩やかなものを生徒に予想させ、そのあとで仙道先生が調べておいた辺の長さを示し、三角比を使って各階段の角度を求める。さらに小中高の階段の角度の違いや、建築法に基づく階段やすべり台の角度にもふれていく。2024 JAN. Vol.449メモアプリ「Goodnotes」の学習セットを使った問題演習。表面の問題(左)と、裏面の解答(右)を仙道先生が作成。生徒はタブレット上で、表面の問題をペンで書き込みしながら解き、そのうえでワンタッチで裏面の解答を確認する。裏面の解答のみ抜粋。こうして類題を順番に解くと、「2次関数の式のどこが変化すると、グラフの向きや頂点がどうなるか」を、思考を整理し、知識を関連づけながら学べる。理解が深まったらシャッフル機能で、ランダムに解くことにも挑戦。       図2 日常と結びつけた応用55図1 表裏セットの1問1答による問題演習

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