前回調査の2021年は、コロナ禍で一斉臨時休業期間中の2020年に高校に入学した学年の生徒とその保護者が対象だった。今回はコロナ禍を経て、新学習指導要領での新課程が始まった2022年に入学した学年が調査対象となった。新課程の考え方の基本には、予測困難な時代に必要な力の育成がある。ここ数年でコロナ禍のみならず、世界各地で紛争が起こったり、生成AIが登場したりするなど、短期間で従来の常識や知識では予測困難な変化を現実のものとして目の当たりにしていることが、高校生や保護者が進路や教育を考えることにどう影響しているのだろう。まず、図1では高校生に、「進路についての話を保護者としているか」を尋ねたものだ。「よく話をする」が23%を占め、「ときどき話をする」まで含めると83%が「話す」と回答。保護者と進路の話をする比率はグラフの過去3回の調査のなかだけでなく、71%だった2005年の調査以降、継続的に増加傾向にあり今回が最高値となった。高校生が保護者に話す内容としては(図表は割愛)、「高校卒業後の具体的な進路(学校、学部・学科、就職先)について」が64%で最も多く、「将来どんな職業に就きたいか」「将来の自分の夢」などが50%以上で続いていた。直近の進路だけでなく、就職や将来など、長期的な展望について多岐にわたって会話していることがわかる。図2では高校生に対して、「進路選択で保護者にあてはまること」として保護者の態度を尋ねている。「私の考えを尊重する」「あたたかく見守っている」が僅差でともに70%、次いで「相談にのってくれる」が68%、「私の話をちゃんと聞く」が64%と、子どもを尊重し、相談にのりながら見守っている保護者の様子が上位となった。時系列でみるとコロナ禍であった前回の2021年はいずれの項目もスコアが低く出ていた傾向があったが、今回は2019年の水準に戻ったものが多かった。「私の考えを尊重する」は2009年以降の調査で最高値となっており、高校生から見て、保護者は自分の考えを尊重してくれる存在として認識が高まっている。保護者が子どもと進路の話をするときに使う言葉を尋ねたのが図3だ。「自分の好きなことをしなさい、やりたいことをやりなさい」が66%と突出して詳しく情報収集する進路について私よりも放っておいてくれる具体的にアドバイスする今の進路や進学について知っている励ましてくれる私の進路について関心を持っている私の話をちゃんと聞く相談にのってくれるあたたかく見守っている私の考えを尊重する進路について多様な話題で会話することが日常の風景に子どもを尊重する保護者の声かけや態度が増加傾向※末尾カッコ内の表記は[都道府県/性別/希望進路] ● 応援してもらえることはすごく嬉しいし、少しでも応援してよかったと思えるようにしたい。[群馬県/女子/大学]● 嬉しく思いつつ本当に自由にしていいのか心配になる。[秋田県/女子/大学]● うまく形にならないような、違和感や恐怖、焦燥感を感じる。[福井県/男子/大学]● 自分なりに調べたりしているが、あまり良く思われていない。[奈良県/女子/就職]【高校生】 進路についての話を保護者としているか (全体/単一回答)【高校生】 進路選択で保護者にあてはまること (全体/複数回答)話す・計よく話をするときどき話をする22.822.0(%)80604020(n=1815)63.564.662.6(n=1997)70.368.370.7 計計0話さない・計あまり話をしないまったく話をしない60.259.857.753.846.067.669.054.5(%)話す・話さない・無回答2.20.714.20.51.716.02019年全体2021年全体2023年全体42.533.222.520.052.140.930.229.02024 APR. Vol.450342023年全体2023年全体(n=1752) (n=1752)2021年全体 (n=1815)2019年全体 (n=1997)2021年全体2019年全体※「2023年全体」の降順ソート22.870.469.567.960.264.463.252.62.00.614.382.916.481.817.751.137.732.826.383.016.3
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