キャリアガイダンスVol.450
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定期テストのあとはいつも特別な授業を行っている。今回の世界史の授業のテーマは「『妖怪(怪物)』を通してみる日本と西洋のものの見方・考え方」だ。する資料に生徒たちがふれて、気づいたことをグループで話し合った。妖怪と人間が共生するまちを描いた物語で、近年、映画にもなってヒットした作品だ。西洋の怪物を、皆で黒板に書き出した。まれたのか。電子黒板に絵や写真を次々に映し出し、妖怪の講義が始まった。「日本では怨霊から『妖しいもの』が生まれていったとみられます」平将門、崇徳上皇。無念の思いから怨霊になり、その後は祀られて神にもなった。「そこに中国から河童や鬼も伝わります。鬼は今やなじみ深い存在ですね。『鬼滅の刃』のアニメの新シリーズも楽しみです」り、退治することで平穏な世が訪れるとされていた。しかし、いつの間にか「人間が鬼になる」という見方も広まった。「そうして人々に伝承されてきたものが、次第に絵としても残されていきます」きた「百鬼夜行」。夜の京の都を妖怪たち佐賀県立佐賀東高校の堤敏浩先生は、手始めに漫画『鎌倉ものがたり』に関連さらに自分たちの知る日本の妖怪や、では、こうした存在はどのようにして生代表例として紹介される、菅原道真、鬼はもともと疫病をもたらす災いであ例えば、古くは室町時代から描かれてが練り歩く。土地の守り神だったのに、生贄を欲する化け物として恐れられるようになったヤマタノオロチ。佐賀県の誇る妖怪、化け猫。そのように具現化された妖怪を、現代の私たちにアニメや漫画で伝えてくれた『ゲゲゲの鬼太郎』。「人間が驚いたり、恐怖を感じたり、不安に思ったときに、不思議なものが生まれます。それを誰かが絵にして形を与えて妖怪になりました。皆さんも小さい時にこんな経験をしませんでしたか?暗い夜道を帰っていると、うしろから怖いものが迫ってくるように感じたという」続いて西洋の怪物へ。3大モンスターといえば、生徒が黒板にもあげたドラキュラ、フランケンシュタイン、狼男だ。「狼男は実在したんですよ。中世の共同体で『悪い奴』として追放された者が、生きるために人を襲うことがありました。それが狼男のお話になっていきます」3大モンスターは、小説や映画を通して、世界中に知れ渡る存在になった。「ただ、西洋にはほかにもこのプリントの絵のように、いろいろな怪物がいるんです。中世には森の中に不思議な生き物や、妖精や精霊がいると考えられていました。こうした存在は、なぜ3大モンスターほど知られていないのでしょう?」堤先生はこれまでも、妖怪や童話を題材とした授業をたくさん行ってきた。理由は2つある。第一に、妖怪や童話は日本の妖怪と西洋の怪物そこにある違いとは?妖怪の話や童話を生徒はどう感じるのか取材・文/松井大助 撮影/諸石 信大学を卒業後、佐賀県の高校教員に。39歳の時に大学院に進学し、「自我関与」を促す歴史学習について研究。以来、メルヘンや童話、妖怪などの伝承を題材とする世界史や公共の授業の研究開発と実践を重ねてきた。社会系教科教育学会の発表や、教育誌への寄稿で、実践した授業の発信にも注力。           2024 APR. Vol.45056

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