生成AI時代を生きる生徒たちの、英語との触れ合い方とは?英文法の授業ではスタサプの講義動画を視聴して質疑応答普通科、機械科、電子情報デザイン科があり、例年60人程度が大同大学に進学する大同高校。「特選エクセレントクラス」「大同大学進学コース」「文理進学コース」がある普通科では、2023年度から〝教員が教えるのではなく生徒が考えて創る〟新しい英語の授業がスタートした。「これからの英語は『4技能5領域』といわれ、当校でも授業のあり方を模索してきました。ところがChatGPTの登場で、言語処理は生成AIを使えば瞬時に翻訳でき、おおよその意思疎通も可能になっていく。今後は、5領域の大部分を生成AIが担ってくれるなら、授業内容はもっと創造的な方向に寄せても大丈夫だろう。そう確信して、1年生の授業を変えました。予想以上の成果が出たと思います」と、英語科主任で1年生論理表現Ⅰ担当の宮脇悠希先生。「2023年度の論理表現Ⅰの授業では、生徒の自主性、創造性、協働性を伸ばすことを目的としました。生徒にも目的意識をもって学んでもらいたく、シラバスやルーブリックを事前公開し、観点別評価やおおまかな配点基準も明記しました。観点①の『知識・技能』は、スタディサプリを参考に学んだ英文法と表現の定着です。教員が教えなくても講義動画で繰り返し学ぶことができるため、意欲のある生徒は、テスト前に自宅や校内で自主的に学ぶようになりました。観点②の『思考・判断・表現』では、学んだ英文法を使って自由に動画制作やパフォーマンスを行います。二学期はYouTubeのような動画を英語と日本語字幕入りで制作する課題を出したところ、多くの力作が集まり驚きました。評価が一番難しく苦労したのは、観点③の『主体的に学習に取り組む態度』です。『学習に対して自分ができたこと、できなかったこと、改善点』を生徒に書いてもらい、僕自身は振り返りのヒントを増やすことに注力しました。振り返りができると生徒は成長します」と宮脇先生。〝教えない授業〟に最初は戸惑いがあったという論理表現担当の茂山望美先生も、「当初は、授業でスタディサプリを視聴した後に何をしていいかわからなかった生徒たちが、二学期には『先生、ここまでやりました』『ここ、教えてください』と言ってくるようになった。この変化には本当に驚いています」と話す。「教えなければ、生徒たちは自走する。教員は、それを手助けするファシリテーターであればいいと考えています。プロレス好きな生徒が英語で実況中継をしたり、ラップ好きな生徒が英語のラップ動画を作ったり、生徒の創造性も1年でどんどん育ってきました。これからの成長が楽しみ。英語以外でも、教えない授業ができたら、と思います」と宮脇先生。スタディサプリ活用法シラバスとルーブリックを公表してやる気につなげる論理表現の授業ではスタディサプリを活用グループワークでYouTubeのような動画を制作テーマ▶新しい時代の英語学習 目的▶自走できる生徒を育てる取材・文/丸山佳子リクルートサービスを活用した実践事例632024 APR. Vol.4504月に生徒たちに配布された論理表現のシラバス。授業の概要、観点別評価の基準が記されている。学んだ後は、ポートフォリオにレッスンごとの振り返りを記入。評価ルーブリックの基準も明記したことが、生徒のやる気にもつながったという。「寝ている生徒は一人もいなくなりました。生徒の質問が多い文法表現については、板書して説明しています」と茂山先生。「北海道に行きたいというテーマで、3人の生徒がリモート会話している様子を日本語と英語の字幕付きで動画にした1分53秒の作品。三者面談のときに、保護者の方々にも観ていただき、好評でした」と宮脇先生。授業の前半でスタディサプリの講義動画を視聴し、後半は関連表現のプロジェクト学習。学習左から英語科主任・1年生論理表現Ⅰ担当宮脇悠希先生英語科1年論理表現担当 茂山望美先生 創立1939年/普通科・機械科・電子情報デザイン(共学) 生徒数1381人(男子1134人、女子247人)課題活用英文法はスタサプで自学。英会話は動画制作。生成AI時代を見据えた「教えない授業」大同大学大同高校 (愛知・私立)
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