キャリアガイダンスVol.453
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唐津西高校(佐賀 ・県立) 中西美香先生スがある。生徒がそう思えるように。数学の教員として取り組んだのは、学習課題を生徒にとって身近なものにアレンジすることだ。商業高校では、部活動が盛んでスポーツへの関心が高いことに着目。教科書にある気温のデータではなく、生徒たちのスポーツテストの結果を基にデータ分析の授業を行った。すると「サッカー部と野球部、どの種目でどちらの運動能力が高いか」など、競技特性と各種目の相性を推しはかる自発的探究が始まり、最終的には校外の大会で成果発表する活動へと化けた。グループの活動では、与えた課題を、生徒が自分ごとにしていけるようにチーム構成も工夫する。 「互いの考えが広がるようにしたいなら『異質の集団』に、特定テーマへの考えを深めたいなら『同質の集団』にあえてしたりします。同じ市町村に住む生徒同士でグループ分けし、統計データを基にした地域分唐津西高校で教頭を務める中西美香先生は、生徒によく「3C」の話をする。「チャンスがあればチャレンジして。それが自分のチェンジ、変わるきっかけになるから」と。ただ、「チャンスは転がっていても意外と気づかない」とも思っている。今やっていることの中にひそんでいるのに見過ごしたり、一歩踏み出さないと出会えなかったり。だから生徒には「アンテナを高く張ってチャンスをつかんでほしい」という。ではそのアンテナが高まるよう、教員にできることはあるのだろうか。中西先生は「外発的に始まるものを、どう内発的なものにもっていくか」を考えてきた。授業などで教員が計画した形で始まったことでも「自らやりたくなり、自分の可能性が広がるもの」を発見できるチャン目の前に転がっているチャンスを発見するには日常の活動にひそむチャンスから外の世界にあるチャンスまでつかめるように2025 JAN. Vol.45330目の前の生徒たちの興味・関心(または今の学校の組織文化)に合わせて、学校でやるべき課題を調整し、本人たちのやりたいことに繋がるように促す。生徒同士や教員同士でチームを組む時は、目的に応じて異質または同質の集団にしたりと構成を工夫し、個々が主体性を発揮しやすい環境にする。生徒や同僚の先生に、外と繋がる機会を届け、以降の選択は本人に委ね、外部との関わりのなかで視野を広げたり、自身の強みを発見したりしてもらう。      

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