キャリアガイダンスVol.454
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急電鉄の施設部・川崎保線区に所属し、保線作業を担っています。「保線」とは、線私は工業高校の機械科出身です。通学で使っていた京急電車の車窓から、線路上にいる作業員の姿を見て、どういう仕事をしているのだろうと興味をもったのがきっかけ。学校の先生に聞いたり調べたりするなかで保線の仕事を知り、現場作業がやりたい自分に合っていると感じ、この仕事に就きました。実際に働きはじめて実感したことは、仕事の幅の広さとディープさです。基本は夜間工事で、始発までに作業を終えるという絶対的な使命の下、チームにて協働する真剣勝負の日々。事務作業から重たい部品を運ぶ作業まで「こんなことまでするのか」という業務も多く、いかに自分が何も知らずに就職したかを思い知りました。同時に、保線の現場作業が面白そうだと思った感覚は間違っていなかったことも実感しました。同じ現場でも日によって業務内容が違い、判断力や応用力が試されるシーンも多く、毎日が刺激的で飽きることがありません。努力を重ねることでできることがどんどん増えていく感覚は、やりがいにもつながっています。不具合が起こる前に、先回りして整備をすることが私たち保線作業員の役目。存在に気づかれないよう裏の世界で輝く、影武者的な存在です。みんなが知らないところでみんなが知らない働きをして、電車に安全・快適に乗れるという「あたりまえ」をつくる。無事に作業を終えると、「俺ら、最高でしょ!」という誇りと大きな達成感に包まれます。路のメンテナンスのこと。線路は電車の走行により曲がったり沈み込んだりし、放っておくと電車の快適な乗り心地を損ない、安全な走行にも支障を及ぼす恐れさえ生じます。そうならないよう、線路を正しい状態に保つために行うのが保線作業です。保線区には、線路状態に異常がないか京    を検査する「検査班」、主に線路を保守する「保線班」、保守用車で保線作業を行う「機械軌道班」があります。私は機械軌道班に所属し、作業現場までレールや砕石(線路の下に敷く石)などを運ぶ車両、レールを削る車両、線路の歪みを直す車両など、10種類ほどある保守用車を運転・操作しています。なかでも操作が難しいのが、マルチプルタイタンパー、通称「マルタイ」と呼ばれる車両です。マルタイは、縦方向・横方向に歪んでしまった線路のまくら木(線路の下に敷く部材)を支えている砕石部分をつき固めることなどで、歪みを整正します。いずれもミリ単位で整正することが求められ、作業には高度な技術と集中力が必要です。一歩間違えば線路を破壊しかねない、リスクを伴う作業でもあります。自動モードでも操縦できるのですが、マニュアルモードで微調整したほうが線路状態が長く保たれ、操作の難易度は高いですがそこはこだわっています。2025 APR. Vol.45417もりさき・しょうご●1998年生まれ。神奈川県立横須賀工業高校卒業。2017年に京急電鉄(株)に入社。現在、機械軌道2班に所属し、マルチプルタイタンパーをはじめとする保守用車を使い保線作業にあたる。現在はトロリ指揮者も務め、後輩の育成にもあたる。取材・文/笹原風花 撮影/竹内弘真京急電鉄(株)鉄道本部 施設部 川崎保線区 機械軌道2班 機械軌道係森□昌悟さん私の仕事は、鉄道作業員です。鉄道作業員鉄道作業員

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