キャリアガイダンスVol.454
24/66

教員という職業一つとっても、先生方の個人的な経験をふまえると、多様な表現で言い換えることができる。「教員」としてではなく、一人の「人間」としての実感を言葉にしてくださったと感じます。一つの職業名だけでは簡単に括れない、人間としてのリアルな働く像を、どのようにして生徒たちに伝えていくか。現実的には、時間の制約もあり、学校でこのような場を設けるのはなかなか難しいかもしれません。ただし今日、先生方がお話しくださったような、働く一人の人間としての痛みや葛藤、やりがい、喜びに触れることは、まだ社会に出たことのない生徒たちにとって、むしろ「希望」になるのではないでしょうか。給与や待遇といった外側の物差しでは測れない、働く人間の生身の言葉が、教室で、職員室で、交わされていること。大人たちが「ある職業像」に当てはまらない感情をもち、それぞれ異なる意味を見出し、それを言葉で交わし合っているということ。それこそが、社会に出ることに漠然と不安を抱く生徒さんたちへの、何よりのエールになるのではないかと感じました。「職業観育成」の、次の一歩を考える2025 APR. Vol.45424今日参加して、仕事とは単にお金を稼ぐ手段ではなく、遊びであり、自己成長であり、社会貢献であると感じました。職業観育成というと、とかく今ある職業名や企業名を伝えることに結びついてしまいがちです。でももっと根源的なこと、例えば「自分が得意なことで、誰かから求められる」場面や「誰かの役に立てると嬉しい」という喜びをつくることが、生徒たちの職業観育成の第一歩になるのではないでしょうか。(髙林先生)いい大学へ進学し、いい会社に入れば幸せになれるという神話が崩れ、生徒たちも探究の授業を通じて「勉強ができるだけでは幸せになれない」と感じ取っているように思います。探究とはまさに、その人の「生きざま」を表している。あなたはこれまで何に関心をもってきたのか、これからどんなことに心を寄せて生きていくのか。その視点は、世の職業を見つめるうえでも大切にしていきたいと、今日改めて感じました。(馳川先生)ことができたのが面白かったです。高校に限ったことではないですが、学校の中では、時間的制約のなかで先回りして教員が誘導してしまい、それが生徒たちの自分で決める機会を奪っているのではと葛藤することもあります。多様な生き方を知り、さまざまな職業観に触れる機会と、生徒たちが自分で感じ、自分で考える時間を大切にしたいと感じました。(金子先生)がら、教員とは楽しい職業なのだと改めて感じました。多様な視点から職業を捉えることで、仕事の本質がわかる。しかし現実は、就職活動のスケジュールが決まっており、それに間に合うように職業選択を促さざるをえない面もあります。そのなかでも、生徒たちが職業について知る視点を広げていけるよう、考え続けたいです。(栗山先生)一つの言葉で括るのではなく、あえて別の言葉で表現することで、違う方向から職業を見る普段、自分の職業についてさまざまな側面から考えてみる機会はなく、皆さんの言葉を聞きな 

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る