キャリアガイダンスVol.457
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行う。既に社会課題として広く認識されているものではなく、生徒の独自の発想を引き出すため、最初は「○○しかないわけないでしょう! □□だってあるじゃない!」というフレームを活用する。例えば、「フランス料理は高くて食べられない、しかないわけないでしょう! と安く、一般的に家庭でも食べられるような世界だってあるじゃない!」という問いから探究を始めるという具合だ。後期からはそうしたフレームは指定せずに各自でテーマ設定を行い、グループまたは個人で企業・団体等と連携しながら自由度の高い活動を行う。その際、生徒は6つのラボに所属する。ラボは課題の分野別ではなく、「みつける」「ふかめる」「うたがう」「みなおす」「たくらむ」「うみだす」という進め方・方向性で分かれる。例えば、「ふかめる」ラボには既知のことを深めたり曖昧なことを明確化することが大事な探究、「うみだす」ラボには新しいアイデアを形にしたり新たな仕組みを作る探究に取り組む生徒が集まる。このラボを拠点とし、切磋琢磨してアプローチを洗練させながら探究を進めていく。後期の活動では、一斉の発表会は設けず、生徒自身でその探究活動にとってベストなタイミングを「ヤマ場」として設定し、その分野に詳しい人や関係者にプレゼンテーションを行い、評価を得ている。生徒の自由度を徐々に高めていくが、それは「放任」とは異なる。 「放っておくと、生徒は早い段階で満足しがちです。教員が生徒の意欲に火をつける、いわばジェネレーターとなり、活動をもうモデルという教育理論に基づいて、1学年は教員がリードして「まずは、やってみる」というチュートリアルの期間としている。1学年前期の主要な活動である「協創パースペクティブ」は、問いが生まれる前段階にある、対象を見る際のフィルターのような視点をパースペクティブと呼び、これを自覚し意識的に扱えるようにするためのプログラムだ。共通のキーワード(例□コンビニ)をさまざまな教科・科目のパースペクティブで分析するリレー講義や、共通の新聞記事を各自が選んだパースペクティブで捉え直し調査や対話を通じて課題解決を考える活動などに取り組む。「そのなかで、生徒は物事を多角的に見る大切さや、自分に合うパースペクティブを自覚していきます」と村井先生は話す。これと並行して、さまざまな物事を計測し、そのデータから課題設定につなげる練習を行う、龍谷大学との共同開発プログラム「開建ショートリサーチ」も実施する。1学年後期は「京都探究」と題し、連携する企業・団体等の企業理念等をテーマ設定の素材として活用した探究に取り組む。例えば、京都市役所歩くまち京都推進室の「人と公共交通優先の歩いて楽しいまちを実現したい」という思いを素材とし、生徒は「点在する商店街をつなぐ」ことをテーマにフィールドワークや企業との対話を行った。2学年以降の「協創」では、いよいよ生徒自身の「やってみたい」からのテーマ設定をもっと早く、もっ生徒それぞれのやってみたいをやってみる48例えば属性「探索」のコアスキルは「何かを変えてみる」「言葉を探してみる」「じっくり見てみる」「形にしてみる」の4つ。16枚のカードにし、表面にはコアスキルの説明、裏面にはこのコアスキルを使う場面を例示している。「協創パースペクティブ」ではコンビニを共通ワードに各科目のリレー講義を実施。数学ではコンビニの立地を図形的にモデル化し配送経路の最短化を検討、歴史ではコンビニ開店時期から地域の発展の歴史を考察するなど。       フェイズⅢ未来を想像し、具体化を探るフェイズⅣ他者と実現のための具体を創る「やってみたいをやってみる」・ 「それしかないわけないでしょう!」 自由な発想から「ありたい未来」を想像し、自分や他者の視点や発想を結びつけ、イノベーションへ向かう 他学年、学校外の人々との協働を複数回経験するフェイズⅤ未知の領域へ自分らしく挑戦2年「The Sky is (NOT) The Limit」・ 自ら活動のあり方を考え、他者との協創を重ねていく 個人/グループ 同年齢/異年齢 研究/実践 発表/実装など…3年前期フェイズⅠ自己の内面に迫る1年前期「まずは、やってみる」・ 「協創パースペクティブ」・ 「開建ショートリサーチ」 自己の視点を拡張し他者と協創するスキルを獲得学校設定科目「ルミノベーションⅠ」コアスキルの理解 フェイズⅡ社会の現状に触れる1年後期「書を携えて、街へ出よう」・ 「京都探究」 企業等から「考える素材」をもらい、ありたい未来を想像、提言するコアスキルの活用図3 「総合的な探究の時間・協創」の流れさらなる問いを胸に羽ばたく「協創者」へ地域の方にプレゼンテーションを行う「ヤマ場 」の様子。探究活動の過程や結果・成果、ここからの展望など、取組全体について評価を受ける。2026 JAN. Vol.457

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