キャリアガイダンスVol.457
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は往々にして衝突する。その社会的ジレンマを把握してもらうのがねらいでした」②ヤングケアラーの「因果関係」ヤングケアラーの動画視聴後、グループで資料を分担して読み、原因と結果を構造化して整理する「問題系図」を作成(図1参照)。背景には複数の原因とその奥にさらなる原因が存在し、問題が望ましくない未来も生む、という全体像を捉えた。「ある社会問題は『何が原因で起こり、結果どうなっているか』。その因果関係をきちんと捉えることが、適切な解決策を考える土台になると思うのです」現在の新潟県立新津高校に赴任してからは、次の2つの単元授業を開発した。③自主防災組織の「顕在化前の問題」全国で増加傾向の自主防災組織に「参加率が低い」という隠れた課題があるのを捉え、「問題系図」と「目的系図」を作成(図2参照)。望ましくない現状から、望ましい状態を描くことで解決策を探った。「広く認識された社会問題は深刻化していて解決が難しく、対症療法になりがちです。顕在化前の問題も積極的に発見し、解決する姿勢を培いたいと考えました」④福祉避難所の「現行政策の改善」福祉避難所は、災害時に一般避難所の生活が困難な高齢者や障害のある人、乳幼児などを受け入れる施設。十分に機能しなかった事例があり、解決策を問題系図・目的系図で考え、地元の福祉避難所地域課題解決型の学習で、生徒は「自高校生に地域課題の解決は無理、と言だから課題解決の力がつくような公民生徒が資料を読んで食品ロスの現状を分たちの提案で解決できる」と本気で思っているのだろうか。小林真也先生は、探究学習や公民科の授業で地域課題に関わるなかで、そんな疑念を募らせた。大人に忖度し、「こう言えば喜ぶんでしょ?」という解決策を挙げて活動していないか。学校で地域課題の解決に挑むことが、かえって「自分で社会を変えられると思う」という意欲や自信を削いだりしていないか。いたいのではない。むしろ小林先生は「高校生はもっとできる」と思っている。力を発揮しきれないのは「授業の立てつけがまだ良くないから」と感じているのだ。「学習環境が整わないまま生徒を地域課題に向き合わせ、結果、表層的な活動に追い込んでいるように感じたのです。そうさせている自分が本当に嫌でした」科の単元授業の開発を目指した。前任校でまず実践したのが次の2つの授業だ。①食品ロスの「社会的ジレンマ」把握。グループごとに3つの架空の解決策から一つを選択し、提案の準備をする。その提案に対し、農家、パン屋、スーパーマーケット、子ども食堂などの当事者から評価をもらい、解決策を再検討した。「社会問題の捉え方は個々の立場によって異なり、個々の利益と社会全体の利益表層的な活動にならないようまずは問題への理解を深める生徒たちの考えた提案が本当に社会を変えうるように2026 JAN. Vol.45758大学の経済学部卒業後、新潟県の高校教員に。2020年より新潟大学大学院に進み、現在も学校現場で授業実践をしながら、博士課程で社会参加学習や探究学習を研究している。現任校では、今年度は2学年主任を担当。また、陸上部顧問も務めている。取材・文/松井大助 撮影/石井 達        

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