です」と渡邉先生。参加者は毎回10人前後。生徒が悩みを抱えていると判断した段階で教員が声を掛け、あるいは生徒が自主参加し、これまでに4回ほど実施をしたという。「その場でブレストをしていくだけで、『私は星を見るのが好きなので、もっと宇宙のことを勉強してみたい』と宇宙工学に進もうと決めた生徒や、指紋に興味をもっていた生徒が、『AIが犯罪を起こしたらどうなるのだろう。防犯を学ぼう』と決めたケースもありました。生徒たちがこうした探究のプロセスをしっかり志望理由書に書ければ、総合型の合格者数も伸びていくと思うので楽しみです。教員が伴走していけば、生徒の可能性は無限に伸ばせるというのが、新しい探究に挑戦しての印象です。1年生の学問探究や2年生の学校研究は時期を早めたほうが良かったなど反省点はたくさんありますが、探究課のメンバーと共に、どんどんチャレンジして、理想の形を作っていきたいですね」と内藤先生。 創立127年の福岡中央高校は、例年100人以上の現役国公立大学合格者を輩出する進学校。2024年度からは「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」の採択校に選ばれたこともあり、探究を強化して、総合型選抜の合格者を増やしていくことが課題になったという。 「これまで探究課は、進路部の中にありました。業務が多い割に人員が少なく、進路指導は学年ごとですが、進路探究は3カ年で考えたいという意見もあり、2025年度からは探究課を独立させ、内容も見直すことにしました。理想は、生徒が1年次から深めた探究を進路探究へとつなげ、より良い進路選択に結実させること。今は、リクルートの協力を得て当校らしい探究のグランドデザインを構築中。この1年で探究の教科書を使わなくなりました」と探究課課長の内藤浩二先生。総合的な探究のプログラムは3カ年で考え、進路探究と結びつけたいと提案し、が、探究課課長補佐の渡邉光紗先生だ。「1年次は探究のサイクルを身につけることからスタートし、個人探究、学問探究、グループ探究と形態を変えて探究力を深めていくことが目標です。これまでは生徒の安全を考えて行っていなかった外に出て行う探究活動も、昨年からはグループ探究に取り入れ、探究の幅がかなり広がりました。2年生は本格的にテーマを決めて探究に取り組み、進路選択に結びつけていくことが目的です。ただし途中で、テーマが決まらない、学校が選べないと迷う生徒もでてきます。そこで今年度からは、リクルートの『探究事典ワークシート』を使って悩みを解決していく〝総探クラブ〟を放課後に実施しました。これがすごくよかったDXハイスクールとして探究を強化し、総合型選抜の合格者を増やすには?放課後の〝総探クラブ〟でを使い、生徒の悩みを解決□ □ □□ □ □5月 個人探究(オリジナルプリント)「課題設定」「情報収集」「整理・分析」「まとめ・表現」といった探究サイクルを理解し、「福岡中央高校を福岡県No.1にするには?」などのテーマに取り組む。9月・10月 学問探究11月 グループ探究(オリジナルプリント)探究テーマを設定し、外部へのインタビュー、アンケートなどを行う探究計画書を作成して実施する。4月〜翌1月 個人探究(オリジナルプリント)興味があること、社会的に意義があること、学問的に未解決な課題などをテーマに選び、進路選択に結びつける。★不定期開催『探究事典ワークシート』放課後の“総探クラブ”で、探 究に関する悩み解決に活用!5月『学校研究ワークブック』探究してきたテーマが、どんな学問分野になるのか調べ、訪問したい学校の資料請求をして比較検討する。6月 『オープンキャンパスワークブック』「5校参加するなら3校は国公立大学、2校は県外大学、分野の違う学部も入れる」といった進路課との目線合わせをしながら、ワークブックを実施。取材・文/丸山佳子リクルートサービスを活用した実践事例 進路●1年生(プレ探究)●2年生(進路探究)63「ワークブックで比較検討したことで志望校が決まりました」と、3年次の類型選択で「国公立文系コース」を選んだ2年生の今坂紗奈子さん。2026 JAN. Vol.457創立1898年/普通科 生徒数1 1 0 2 人( 男 子 5 3 1 人 、女 子571 人)/進路状況(2025 年3月実績)大学 315 人、短大 1人、専門学校等10人、就職2人24年度から実験的な挑戦をしてきたの課題活用『探究事典ワークシート』紗先生(2年英語科)スタディサプリ for SCHOOL活用法写真左から探究課課長 内藤浩二先生(1年数学科)探究課1学年チーフ井筒康祥先生(1年英語科)探究課課長補佐2学年チーフ 渡邉光探究課3学年チーフ林 花菜恵先生(3年英語科)福岡中央高校 (福岡・県立)テーマ ▶ 探究の時間を進路探究に結びつける 目的 ▶ 進路探究を深めることで進路選択の幅を広げる教科書は必要なし。オリジナルプリントとスタサプのワークブックで理想の探究を構築中
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