ゲームの開発・運営から、健康や医療関連のアプリやシステムの開発、球団運営まで、幅広い事業を手がけているDeNA。同社の南場智子会長は、20いえらぶGROUPは、下の図のような「不動産×情報技術」のさまざまなサービスを提供している会社だ。技術力が強みで、日常業務に生成AIも積極活用。プロトタイプ(原型)を用意する」ことを全員に課した。企画を立てたらまず自分で原型を試作し、検証するのだ。机上の空論で終わる企画が減り、社員の仮説検証の力が高まり、若手からの提案も活性化したという。現場社員のAI活用の事例を、自社メディアで毎日発信することも行った。事例を募り、各部署に聞き込みも行い、類似のものは除いて100本の事例を掘り起こした。現在も公開中のその司が精査し、意図を尋ねたところ「AIがそう出力した」と返ってきたからだ。自分で考えたコードより、AIの回答のほうが正しいと感じてしまうという。そこで禁止中に「AIの提案を判断する力」を培おうとした。課したのは次のことだ。①公式文書を読む(コード制作に利用する技術に関連する文書など)。②既存コードを読み、パターンを学ぶ。③設計の言語化。作るプログラムにはどんな機能が必要事例を見ると、AIは効率化だけでなく、創造的思考の促進にも使えるのだと実感できる。AIが指示通りに動いてくれる未来が訪れても「起点は人間」というのが、南場会長の見解だ。「物事を起こす意志、夢中になること、欲求をもつこと」がますます重要になるのではないか、と今後を展望している。で、どう組み立てるかを、言葉や図にまとめて明確にする。3カ月後に禁を解くと、彼はAIの提案にときに疑問を呈し、最終判断を自分で担ってコードを制作するようになったという。こうした禁止と解禁を戦略的に取り入れ、「AIに依存せず、AIを活用する」エンジニアを、同社は育成しようとしている。各自が意志をもってAIに全力をかけるエンジニアに不可欠なAIの提案への判断力を企画の検証や創造性の発揮を、AIで支援AI禁止令を用いたエンジニアの育成DeNAのAI活用の詳細は同社の公開記事を以下のサイトのご参照ください!いえらぶGROUPのAI禁止の詳細は以下のサイトの社員の方の記事をご参照ください!株式会社ディー・エヌ・エー25年2月に「AIにオールインする」という方針を打ち出した。AIで、仕事の効率化と新規事業の量産に挑む、と。その方針の下、同社ではさまざまな施策が進められてきた。例えば、一部部署では「文書だけの企画はNG、AIを使った株式会社いえらぶGROUPサービスの土台となるシステムの開発でも、プログラムのコードを、エンジニアが一から全部は書かず、生成AIに出力させたものも使って制作している。だが、同社は新人エンジニアにあえて一時的なAI禁止令を出した。新人の作ったコードを上 2026 APR. Vol.45833A I 時 代 の 「 考 え る 力 」を ど う 育 む か
元のページ ../index.html#33