2026 APR. Vol.45842イラスト/桔川シン かつて、知識や思考を深めるプロセスは、一歩ずつ着実に歩みを進める山登りに例えられました。特定の「山頂」という高みに辿り着くには、年月をかけて知識と技術を習得する、地道な道のりが必要だったのです。しかし、生成AIというテクノロジーの登場は、その風景を一変させました。誰もがリフトに乗り、AIが蓄積した膨大な集合知を足掛かりにして、瞬時に「山の八合目」まで辿り着けるようになったのです。平均的なアウトプットが容易になり、表現が均質化されつつある今だからこそ、その先にどんな景色を見たいのかを思い描きながら、自分の足でどう登るかが問われているのかもしれません。 本特集では、さまざまな視点から「 AI 時代の考える力」を紐解いてきました。効率的な正解を求めるだけでなく、あえて回り道を楽しんだり、葛藤しながら自分の意志で道を選び取ったりすること。実体験から生まれた言葉で誰かの心に触れること。AIを足掛かりにすることで、私たちの「考える力」はこれまで以上に多様な広がりを見せ、一人ひとりが異なる山頂を目指せる時代へと向かっています。AIと共に歩む社会において、私たちはより自由に、より遠くへ行けるはずです。生徒たちが自分だけの「問い」を見つけ、生き生きと山を登り始める。そんな未来への希望を込めて、本特集を締めくくりたいと思います。山頂の先にある、自分だけの景色を目指して
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