キャリアガイダンスVol.459
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当たり前にそこにあった、足元の自然で勝負する淀ブルー」で知られる清流、仁淀川の上流にある町で生まれ然と川の美しさを楽しんでくれて。都会にないものが、ここにはある。当たり前のようにそこにあった、自然という地域の財産で勝負できるのではないか、と考えるようになったのです。そして2020年、自社の新規事業として、カヤックなどの体験ができる仁淀川アウトドアセンターを開設。体験の様子をドローンで撮影するサービスを始めるなど、体験価値を上げる努力を重ねています。初年度800人だった利用者数は年々増加し、25年度は年間2万人を超えました。目の前の人の生活を守ろうと地域と関わるなかで、だんだん地域や自然環境の課題もなんとかしたいと考えるようになりました。町の人口は減少が続いていますが、アウトドア事業を軸とする観光で若い世代の流入を図り、楽しい町にしていきたいと考えています。また、自然環境の保全は、この地域だけの課題ではありません。ここでの体験を通じて自然環境を大切にしようという気持ちが芽生え、それぞれの地域に持ち帰ってくれたらな思いで、アウトドアセンターの新しい空間づくりやコミュニケーションの企画を進めています。さらに、大学の先生と共同で、自然体験が人に及ぼす影響についての調査研究も始めました。小さな町ですが、ここからの発信が、広い地域の自然環境に影響を与えることだってできるのだと信じています。―仁      そん育ちました。大学進学とともに県外へ。「これからの時代はITだ」と、神奈川県の大学で経営情報を学んだあと、東京と大阪でシステムエンジニアとして働いていました。実家は祖父の代から続く建設会社です。私が26歳のとき、父の体調悪化を機に、Uターンして家業を継ぐことに。父から「継いでほしい」と言われたことは一度もなく、自分で決めました。だからこそ、ここで生きていく覚悟ができたのだと思います。継いだ会社の経営は、順風満帆とは言えない状況でした。建設の資格も経験もない若造ですが、社員や家族の生活を守らなければならない。その一心で、各種認証の取得やM&Aなど、自分にできるやり方で経営基盤づくりに奔走し、少しずつ成果が出るように。しかし、地域の人口減少に伴って建設需要も減っているなか、この先も建設業一本でやっていくことへの危機感は、ずっと心にありました。突破口のヒントになったのは、あるプライベートの出来事です。Uターン以降、毎年、前職の同僚が高知に遊びに来てくれていました。主要な観光スポットは案内し尽くし、次に考えたのが仁淀川での「体験」です。川底まで見通せる透明のカヤックを購入し、同僚たちを乗せたところ、みんな大興奮で雄大な自2026 JUL. Vol.45917こみ・よしなり●1986年、高知県仁淀川町生まれ。神奈川県の大学を卒業後、東京と大阪でシステムエンジニアとして勤務。2013年に家業の西部建設に入社、半年後に代表取締役就任。2020年、同社の新規事業として仁淀川アウトドアセンターを開設。仁淀川町観光協会および商工会副会長。取材・文/藤崎雅子 撮影/藤原大吾地域に根ざし、未来を織りなす仕事株式会社西部建設 代表取締役 古味雄也さん

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