いか、の二択で考える必要はありません。私はローカルキャリアを「地域で自分らしく豊かに暮らす人」と表現していますが、そのあり方は多様です。本業をもちながらパートタイム的に地域に関わったり、副業やプロボノとして参加したりできる機会は、今や全国的に増えています。例えば、福島県柳津町では50歳未満の住民が主体となって、町民参加のまちづくりを実践する「ミライツナガル会議」という場があります。病院勤務の看護師、農業に携わる方など、多様な職業の人たちが集まり、町のことを話し合う。そこで出たアイデアをもとに、町が実際に政策化を進めます。この会議がきっかけで、住民が提案した施策について、審査のうえで柳津町が事業費を出す「私が創る柳津町ミライプロジェクト」などの取組が誕生しました。町について語り合うだけでも、地域との立派な関わりになります。自分の年代やライフステージに応じて、関わり方の「グラデーション」を柔軟に変えていけばいいのです。自治体の地域活性事業や人材・組織開発にも携わる立場から言うと、地域の大人が「人手不足だから、若者が地域から出ていかないような教育をしよう」と囲い込もうとするのには、やはり無理があります。青森県の公立高校のデータを見ると、高卒と大卒のタイミングで県内企業に就職する生徒は、全体の20数%しかいません。つまり、70数%の生徒たちは、一度は県外へ出て行くのが現実です。となると、私たち大人が考えるべき大切な問いは、県外に出る生徒も含めて 「いつか機会があったら、この地域で何か活動したいな」と思える余白をもたせて送り出せるか。それが、地域の未来にとって重要だと考えています。どのようにして、地域に対する愛着は生まれるのでしょうか。地域への愛着を育てるのは「作り手」としての経験個人の意思の蓄積によってそこが「ふるさと」になる 県外に進学・就職する生徒に、どう「地域への意識」をもってもらうか生徒と地域をつなぐ視点□高卒時に県内就職する子は14%□県内大学等へ進学し、 県内就職する子は9%□つまり、新卒時に “地元定着”する子は23%+α地元定着には「県外に進学・就職する高校生に、どう将来的なUターン希望や地域への意識をもってもらうか?」を考えることも重要(例)青森県の場合2026 JUL. Vol.45922出所:「高等学校等卒業者の進路状況」(青森県教育委員会、令和7年度データ)より抜粋・加工「あおもり人材育成・県内定着促進協議会・令和8年2月12日会議資料」より抜粋・加工※α=県外大学からの県内就職など●地元定着への旅路 (各数値は令和7年度の概算であり、あくまで参考値)
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