公共施設などで配付した。また、別のグループは、同校に近い無人駅を起点に地域を盛り上げたいと考え、利用マナー改善のために鉄道会社と連携して注意喚起ポスターを作成・掲示するとともに、駅周辺の飲食店へインタビューをし、その魅力を紹介するマップを作成して路線の駅に掲示した。「生徒ができるのは小さなアクションです。しかし、それぞれが手の届く範囲のアクションを積み重ねることで、世界は動いていくかもしれない。そう生徒にアクションする意味を伝えています」(山口先生)次に、希望者対象の「も見ていこう。「TanQスクール」は、全国から参加者を募り、多様な学校の生徒が半年間ゼミ形式で探究活動を行うものだ。オンラインも活用し、東京大学名誉教授・上野千鶴子先生の指導・助言の下、参加者同士が地域や年齢を越えた視点を取り入れながら探究活動に取り組む。生や県外の高校生が6人参加した。な枠を越えて交流する場という位置づけで、全国の高校生・学校関係者・地域住民が探究成果の共有やディスカッションを行う。2年余りで6回開催し、のべ273校・961人が参加。「私も本校の生徒たちに外とつながる機会を提供したいと強く感じた」(他校教員)、「さまざまな年代の方との交流により価値観や考え方が学べる」(中学生)など好評の声が上がっている。「これら2つの活動への本校以外からの参加は、学校Webサイトでの告知のほか、県内の中高や教員仲間へのメール、地域の施設へのポスター掲示などで地道に呼びかけています。県外の高校を含め、少しずつ参加の輪が広がっています」(山口先生)対象とする、探究活動の前提となる「社会」そのものについて五感を使って知るための企画だ。県内にある社会課題を有する現地への訪問、県外の大学での先端技術学習、離島での民泊体験など、2年余りで12回実施し、参加生徒はのべ254人を数える。「参加した生徒には事後学習の一環として、学んだことや自身の変容を発表する場を設定しています。表面的な事実だけでなく、その背景や人の営みを体感したことによる気づきや視点の変化を語ってくれることで、ほかの生徒にも学校を越えた学びの意義を伝える機会になっています」(山口先生)最後に「TanQ+」は、学外の各種探究コンテストやイベントへの応募を支援するものだ。挑戦してみたいという生徒の気持ちを後押しし、やりきったという自信につなげている。同校に入学する生徒には、良い意味でも悪い意味でも目立つことなく過ごしてきた者も多く、自らアクションを起こすことに気後れする傾向があるという。「TanQX」は、探究活動を軸にさまざま動をする生徒が多い。2学年のあるグループは、地域に暮らす外国人は地元の飲食店を利用できているのかに興味をもち、外国人へのインタビューを実施したところ、情報不足や言語の壁があることがわかった。そこで、市内の主要飲食店を1件ずつ調査して多言語で店舗マップを作成し、iii「ii TanQスタディツアー」は、同校生徒をTanQ」について〝特別な生徒〟でなくても一歩を踏み出す自信に他校や地域を巻き込み多様な視点を交換2026 JUL. Vol.45946訪問先や日程のほか、「なぜ、その場所・人でなければならないのか?」「なぜ、その日程でなければならないのか?」「具体的な活動計画」「話すこと・聞くこと」などを生徒自身で記入し、学校に許可をもらう。「iTanQスタディツアー」で消滅可能性が高い自治体として知られる県内の村を訪ね、過疎の現状を学んだ。※ダウンロードサイト:リクルート進学総研>> 刊行物>> キャリアガイダンス(Vol.459)「iTanQ X」では、地域や年齢を越えた多様な価値観が交換される。五島列島・長崎市への3泊4日の「iTanQスタディツアー」では、農山漁村で民泊や漁を体験し、現地の高校生と共に戦争の記憶をめぐった。□ 解決したい問いや課題は、調べてもわからないような問い・課題ですか? =自分の足を・五感を使って調べなければわからない問い・課題ですか?□ 解決したい問いや課題は、答えが出そうな問いですか? 解決に手が届きそうな課題ですか?□ 解決したい問いや課題は、自分たちの手に負えそうな課題ですか?□ 解決したい問いや課題は、データにアクセス/調べれば情報収集できそうな課題ですか?□ 解決したい問いや課題は、自分たちが是が非でも「なんとかしたい!」と真に思える課題ですか?□ 活動の中で出てきた問いや課題を、小さな問いにブレイクダウン(小さく/絞る)できましたか?□ 解決したい問いや課題は、4カ月半〜5カ月の期間で何かアクションを起こせそうな問いや課題ですか?□ 高校生だからこそできる発想力とアクションを期待できそうですか?図4 申請型フィールドワークで 生徒が作成する書類25年度は同校生徒10人と、市内の中学図3 「問い・課題」チェック項目
元のページ ../index.html#46