高校受験がない中高一貫校。前期課程の3年間で生じた学力差を埋めるには?「到達度テストで基礎学力をつける!」を生徒に浸透させ、教員がフォロー信していたが、課題を溜める生徒もいたため、3カ月に1回勉強会を実施。やがて、勉強会のアナウンスをするだけで生徒は課題をやるようになったという。導入2年目に4年次生を担当した實松正光先生(現・5年次主任)は、到達度テスト後に再テストを行い、「基準点を超えなかったら補習します」とアナウンス。補習を逃れたい生徒たちは、再テストで平均点を10点近く上げるほど勉強するようになったそうだ。「今年度は、マンツーマン指導が必要な生徒には夏休みに補習も実施しました」と實松先生。ただし、来年の活用法は未定だという。「今は、それぞれの教員がスタサプの使い方を検討している時期。今年の6年次生には改めてスタサプの『講座一覧』を紹介し、『大学別の講座や過去問もあるから、使えるものは使おう。塾に行かなくてもいいよ』と話しました。生徒たちがどう使うか。1期生が卒業した後でこの6年を振り返り、より効果的な活用法を考えていきたいと思います」と岡田先生。實 公立の中高一貫校が13校と全国で最も多い茨城県。2021年開校の勝田中等教育学校もその一つで、英語・デジタル・探究に力を入れたグローバル教育が評価され、およびDXハイスクールに採択されている。「他の中学校からの高校入学選抜を行う併設型の中高一貫校が多いなか、本校は全生徒が6年間一緒に学ぶ一貫校です。高校受験がないので興味があることをじっくり学び、早い時期に海外留学に挑戦できるなどは大きなメリットですが、受験のプレッシャーがないため、前期課程の3年間で学力差も出てきます。そこで、1期生たちが後期課程に入る24年度から学力差解消のツールとして導入したのが、『スタディサプリ』でした」と、現在6年次主任で進路指導部の岡田新司先生。「導入理由は、講座内容が豊富なだけでなく、到達度テストのレベル感がとても良く、連動課題も充実していたからです。到達度テストは、本校で実施しているテストのなかでは生徒たちが一番点数を取れるテストです。そのため、上位層の生徒たちは『取りこぼしてはもったいない』、中・下位層は、『このレベルまでは理解しよう』と目的意識をもって取り組むようになりました。今では、〝到達度テストで基礎学力をつけるんだ!〟という意識が生徒たちにも浸透しています。また、ハイレベル講座などを積極的に視聴している生徒もいますし、定期考査前は、多くの生徒が英数国だけでなく、理科や社会の講座も自主的に視聴しています」と岡田先生。とはいえ、導入当初から生徒たちが積極的だったわけではない。1年目は到達度テストの連動課題を2週間おきに配□□□□課題活用光先生(数学)松正スタディサプリ活用法学習写真左から6年次主任 進路指導部 岡田新司先生(数学)5年次主任 進路指導部□□□□2025年9月号の4年次通信『バトン』には、3月に実施した数学の到達度テストを7月に再テストし、平均点が9点UP(57.6点→66.6点)したことが報告されている(資料左)。「初回の再テストで10点近く平均点が上がったことで、生徒たちも積極的に取り組めば結果がついてくることを実感したのだと思います。生徒の努力の結果を年次通信に掲載することで、保護者の方々からもスタサプ活用を応援していただいています」と實松先生。2025年3月に実施した5年次生の到達度テストでは、数学1回目の平均点は47.7点でしたが、2回目の再テストでは65.5点と17.8点もUP。また、国語の到達度テストでも、1回目は平均点63.9点。2回目は73.6点と、再テストで平均点を9.7点も伸ばしている(資料右)。2025年度、5年次生への科目別宿題配信回数は、数学、国語、英語、社会が中心(グラフ上)。一方、生徒たちの科目別視聴時間を確認すると、宿題だけでなく社会や理科で自学し、定期考査前に増えている(グラフ下)。「スタサプを導入したことで、生徒たちの学習状況を教員が確認でき、アドバイスがしやすくなりました。この機能も、大いに助かっています」と岡田先生。2026 JUL. Vol.459創立2021年/普通科(共学) 生徒数697人(男子349人、女子348人)取材・文/丸山佳子リクルートサービスを活用した実践事例● 到達度テストの再テストで 英数国の平均点が10点前後UP!● 定期考査前も自主的にスタサプの 講座を視聴する生徒が増加! 6324年度からは文部科学省のWWL拠点校勝田中等教育学校 (茨城・県立)テーマ▶学力差が生じがちな中高一貫校での学習サポート 目的▶学力差の解消と基礎学力の定着UP「到達度テストで基礎学力UP」を生徒に浸透。中高一貫6年間教育の学力差解消につなげる
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