カレッジマネジメント177号
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第2特集リクルート「進学ブランド力調査2012」報告Part2最後に、エリアごとに見てきた軸の変化をまとめると下図のようになる。高校生が最も基準とする大学イメージ(軸1)に着目すると、東海エリアを除き、【職に直結】が5年前と変わらず表れていることで、高校生の意識が高いことが分かる。この【職に直結】に相反する項目として、エリアごとに差が出ており、関東エリアと関西エリアは概ね【キャンパスライフ充実】、東海エリアは【国公立】である。一方、軸2では、やはり関東エリアと関西エリアが概ね「入試の難易度」、東海エリアが「キャンパスライフが楽しめるか、そうでないか」で大学を見ている。次に、経年でどう変化したかを見てみたい。軸1では、関東エリアで【キャンパスライフ充実】が知名度や伝統を重視する【ブランド性】へと変化した。リーマンショックを境に就職への不安が高まり、寄らば大樹の陰と、大規模総200820122008201220082012合大学、大企業を志向するブランド志向が高まっている。関西エリアでも同じことが起こり、【キャンパスライフ充実】に【ブランド性】が加わっている。東海エリアは【専門性】が【職に直結】に変わり、より出口への意識が高まった。また変わらない項目は【国公立】であり、国公立大学かどうかということが常に意識下にある。続いて軸2を見ると、関東エリアの2012年では、【キャンパスライフ充実】が軸1から軸2に移ったことで、このイメージの優先度がやや低くなったことを示している。また2008年に比べ「学費が高くない」へのイメージが強まっており、他エリアに比べ私立志向が高く、学費への関心が低いとされる関東エリアにおいても、学費への意識が徐々に高まっているようだ。実際に、P44の国公立大学群に東京理科大学が含まれており、同大は「進学ブランド力調査2012」の自由回答欄にも「学費が安い」というコメントが書かれる大学だ。東海エリアは、【職に直結】の優先度が上がり軸1へ移動。【キャンパスライフ充実】に対して、【授業が難しい】となったのは、医療・理工系大学が授業内容のレベルが高く、入学後も懸命に勉強が必要なことに対して、私立総合大学はキャンパスライフが楽しめそうだというイメージを持っているためだ。関西エリアは、2008年が【国公立】に対し「面倒見が良い」のイメージが強かったため、入試が易しく、入学後も面倒を見てもらえるといった意味で【無理せず大学生】とした。2012年には「面倒見の良さ」のイメージが弱まり、2010年以降強まっている国公立志向を象徴するような「入試難易度や国公立」に、より意識が高まっているといえよう。(文/本誌・能地泰代)54リクルート カレッジマネジメント177 / Nov. - Dec. 2012(優先度1)キャンパスライフ充実ブランド性国公立国公立キャンパスライフ充実キャンパスライフ充実+ブランド軸1職に直結職に直結専門性職に直結職に直結職に直結(優先度2)入学しやすさ入学しやすさ+キャンパスライフ充実職に直結授業が難しい無理せず大学生入学しやすさ軸2難関難関キャンパスライフ充実キャンパスライフ充実国公立国公立〈総括〉 高校生のイメージは「キャンパスライフ」→「ブランド性」 「入試難易度」「職に直結」は不動関東東海関西

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