在学時のキャリア教育カリキュラム卒業後、生涯を通してのサポート体制一般社団法人 日本女子大学教育文化振興桜楓会女性の就業力を開発する日本女子大学のシステムその同窓会組織も、キャリア支援のシステムとして見逃せない。同窓会「桜楓会」の人材銀行の部門は、学部卒業生、大学院修了生への再就職、情報提供に約40年の実績があるという。桜楓会の正式名称は「一般社団法人 日本女子大学教育文化振興桜楓会」といい、1903年に組織されている。1回生の卒業1年前という設立時期は、単なる親睦目的ではなく、卒業生の社会進出や社会活動の支援を目的に作られたことの表れだと、蟻川学長は説明する。「設立には大学創立者の強い意向があり、女性が社会に出て働くという建学の精神を実現するものでした。当初は牧場、養鶏、菓子・パンの製造などの事業を行い、労働を重んじ、独立自営を母校の校風に加えようと-建学の精神-●キャリア女性学副専攻(西生田キャンパス)日本女子大学リカレント教育課程リクルート カレッジマネジメント177 / Nov. - Dec. 2012グローバル人材育成を今後の柱に融や社会保険等の最新知識、少しレベルの高い英語特訓、ICTの新しい技術など、女性がブランクの後で社会に戻ろうとするときにすぐ役立つものが設定されている。「修了時には修了証のほか、履修証明書、成績証明書が交付されます。履修証明書は厚生労働省の『ジョブ・カード・コア』に記載でき、再就職の際に履歴書として使えます」(キャリア支援課・黒田文子課長)「再就職のための再教育課程」はさまざまな名称でいくつかの大学にあるが、再就職の支援まで行う点が他大学とは異なる特長だと黒田課長は説明する。「学部卒業生の就職を担当するキャリア支援課とは別に、リカレント教育課程で独自に支援していますが、既卒者も可という求人情報などは、キャリア支援課、リカレント教育課程、同窓会組織で共有しています」将来の方向性として蟻川学長は「グローバル人材の育成」を挙げる。国際人教育を、教養特別講義、キャリア支援プログラムと並ぶ「学びの柱」の一つとして、英語教育の充実などのカリキュラム改革や、国際交流の実践的な場づくりに取り組んでいくと言う。「例えば、カリフォルニア大学からの留学生を40人ほど受け入れて夏期の日本語集中講座を開く際、授業のサポートや日本文化を紹介するプログラムの企画・実施役として、学生ボランティアを募集します。学生たち自身、積極的に海外の人たちと交流したいと思っているようで、100人以上も応募があり、選抜が必要なほどです。協定校への派遣留学生には、相手校の学費を全額奨学金として支給したり、国際シンポジウム参加なども積極的に支援していますが、それで海外に出る学生は一部ですから、それ以外にもなるべく多くの学生に国際交流の機会を提供することを考えています。そのような経験によって、国際社会で自信を持って活躍できる学生になり、社会に出てからのキャリアに結びつくと考えています」(蟻川学長)(角方正幸 リアセックキャリア総合研究所 所長)していました。昔は女性が働く機会がなかなかなかったので、働く機会をつくることも組織の役割の一つだったのです」イギリスには、大学のキャリアセンターが企業と協力してスモールビジネスを作り、職業教育をして就業につなげたり、卒業生を雇用したりという取り組みがある。これが110年前の桜楓会を思わせるのは、大学を出た若者の働く場がない現代のイギリスと、女性の働く場がなかった1903年ごろの日本とで状況に共通性があるからだろう。大学やその関連組織が働く場づくりをしていくのは、社会情勢に応じて必要なことなのかもしれない。創立以来「実践倫理」の名のもとに、「人格形成および女性の生き方」に資するものとして行われてきた講義を、1966(昭和41)年に改称。現在は「現代女性とキャリア」をテーマに、全学必修の伝統的な講義。実社会に役立つ法律や社会情勢などを知るとともに、社会の各分野で活躍する職業人との対話を通して、多様な社会との関わり方を主体的に学び職業観を養う。コア科目群現代女性論 世界の女性史現代男性論 女性と身体日本の女性史 女性と職業女性文化関連科目ワークデザイン関連科目ライフデザイン関連科目コア科目群キャリア形成科目群キャリア制度科目群ビジネス系科目群ライフコース系科目群地域・行政コース国際活動コース情報メディアコース女子を「人として、婦人(女性)として、国民(社会人)として」教育する。男女平等の精神を基盤とし、女子の社会貢献を目指して1901(明治34)年に創立された。教養特別講義キャリア形成科目副 専 攻●現代女性とキャリア連携専攻(目白キャンパス)57就業力を育成する
元のページ ../index.html#55