カレッジマネジメント187号
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就業力を育成する51つけるというところに活用できる。就活を経てみると、内省をしてそれを自分の中で落とし込むプロセスをEマップで経験したことはよかったというような声が、最近は出始めました」(高瀬准教授)。また、短大部では今年から、Eマップをもとに学生相談をする運用を始めたという。「引っ込み思案な子が多いので、何もない状態で『どう?』と聞いても何も出てこなかったりしますが、これが1枚あることで、少なくとも話のとっかかりになっているようです」(高瀬准教授)。学年を追ってEマップのスコアがどう変化するかなど、これから検証していく予定だ。基礎力グランプリで準大賞~Eプロジェクト「Eプロジェクト」は、半年もしくは1年のプロジェクトに対して1グループ最高30万円の予算をつけて、学生の自主的な取り組みを支援するもの。社会で働くことに近いものを、プロジェクトを通じて疑似体験することが就業力育成になるという趣旨だ。学生は自分で企画を立て、仲間を集め、教員または職員にコーディネーターを依頼し、申請書を書いて審査に臨む。「とにかく学外といろんなことをすることによって、何の形であれ就業力は付くであろうと。学『内』的な仕掛けとしては、今の学生は、集団で動くのが得意ではないという分析がありましたので、メンバーは4人以上という条件をつけました。さらにその中にはリーダー、サブリーダー、会計、書記、と役割を決めることも指導しています」(高橋室長)。制度の立ち上げ初年度の参加は3組だけだったが、そのうち、「復興girls」というグループの震災復興の取り組みが、社会人基礎力育成グランプリ2012で準大賞を受賞した。「復興girlsのおかげで制度が学内に浸透した面がある。一番、いろんな意味で頑張ってくれたグループです」(中村学長)。2013年度の場合、前期に4件、後期は「復興girls」の継続版「復興girls & boys」を含む5件、合計9件9グループが採択された。最初の学年が卒業したばかりで、事業の評価はこれからというが、Eプロジェクトをはじめとする学内外の活動を通じて「今まで内向的な学生が多かったのが、徐々に活性化してきて岩手県立大学における就業力育成実現のイメージリクルート カレッジマネジメント187 / Jul. - Aug. 2014

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