カレッジマネジメント188号
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地域発の潮流  ソチ五輪でも注目を集めたスノーボードやスキーハーフパイプなど、スピードや高さ、技の難易度や華麗さなどを追求する“過激な”要素を持ったExtremeSports(エクストリームスポーツ)の略称が、X-SPORTS(エックススポーツ)だ。 ユニークな絵柄のボードを抱え、個性的なファッションで登場してくれたのは、札幌大学X-SPORTS部のメンバー達。そのバックには「POOLPARK」の愛称で活用されている、国内の大学初となる300㎡オーバーの本格的室内スケートパークが広がる。 同大学の経営企画室職員で、X-SPORTS部の監督でもある橋本要さんが奔走し、部のコーチと地元の有力なスケーターの協力を得て設計した。「この環境をいつでも自由に使えることは本当に恵まれていると思います。X-SPORTS部は、スケートボードはもちろん、夏は海でサーフィン、冬は山でスノーボードなど、季節に応じたスポーツを楽しんでいます。POOLPARKはオールシーズン対応なので、外でスノーボードをやった後、戻ってきてスケートボードをやるなど、積極的に活用しています」。そう語る部長の安藤駿之介さんは、札幌大学のPOOLPARKのことを知り、東京から札幌にやって来たという。「スケートボードは、フリースタイルなスポーツなので、海外の映像を見て技を研究したり、自分達で動画を撮って動きを客観的に分析しています。失敗しながら、体で覚えていく感じですね。転倒すればケガはつきもの。骨折や打撲との戦いです。それでも、深さ3mほどのすり鉢状の底に向かっていく瞬間のスピード感はすごいですよ!」 27名の部員達は、地域の小・中学生を対象としたキッズスクールでの指導も行っている。札幌大学は、2013年に「地域共創学群」をスタートさせ、地域から学び、協働し、貢献することのできる人材、「地域共創人」の育成を実践している。こうした地域貢献への想いが彼らの中にもある。「将来、この場所からプロの選手が誕生したらいいなと思っています。POOLPARKで出会った子ども達が、世界へ羽ばたいていく姿を見られたら最高ですね」。北の大地のスケートボーダー達が、楽しみながら切磋琢磨し、新たな「地域発の潮流」を育ててくれることだろう。 (写真・文/西山俊哉) 安藤 駿之介 さん (経済学部経済学科3年) 学生のリーダー 札幌大学 X-SPORTS部 当代 当代 Vol.50 部長

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