カレッジマネジメント189号
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35リクルート カレッジマネジメント189 / Nov. - Dec. 2014いといった3、4年生のニーズにも応えられる全学的な「教育プラットフォーム」なのです。副学長を機構長とする「青山スタンダード教育機構」の中にプログラム開発や評価等の専門セクションを設け、さながら「学生のいない学部」といった陣容で運営しております。相模原キャンパスが開学した2003年に導入し、当初は「なぜ畑違いの分野を学ばなきゃいけないのか」といった学生の声もありました。しかし、徐々に価値が理解されるようになり、履修する学生は年々増えています。近年、卒業生の就職分野は広がりを見せていますが、青山スタンダードがそれを後押ししているようです。基礎である「コア科目」と、応用・発展の「テーマ別科目」という二階建て構造を基本としつつ、時代の要請と学生の実態に合わせてリニューアルも重ねています。例えば、大学の学びや青山スタンダードへの導入という意味合いで、「ウェルカム・レクチャー」や「フレッシャーズ・セミナー」といった科目を設置。また、キャリア教育を充実させるために、1年次の「キャリアデザイン・セミナー」に加え、現場で活きる実践力を身につける「キャリアの技能」という科目も設けました。今後のさらなる発展にむけて、水面下で様々な動きを開始しています。ひとつは、グローバル化。来年4月より英語で教養系科目を開講するための準備に入りました。それらの科目が充実するタイミングを見計らって、いずれ名実ともに「青山スタンダード」から「青山グローバルスタンダード」への衣替えを実現したいと考えています。もうひとつは、本学教育の究極の将来イメージとして、青山スタンダードのみで卒業できるプログラムづくりを視野に入れています。大幅な履修プログラム化に着手し、どの学部の学生であっても、各人が選択した青山スタンダード内の履修プログラム修了をもって卒業を可能にするといった制度です。この案は、昨年から今年にかけて活動した「将来構想委員会」が提案したもの。40歳代の教員が本学の10年後、20年後のあるべき姿を本気になって議論した末の青写真であり、私も大いに賛成しています。今後さらに議論を具体化していく予定です。「地球社会共生学部」を来年開設予定2015年4月、相模原キャンパスに「地球社会共生学部」を開設します。共生すなわち“collaboration”は、これからの社会を見通すうえで、最も重要なキーワードといえるかもしれません。人と人、地域と地域、国と国など、コラボレーションや問題解決を必要とするあらゆる場面で、その実践者となり得る人材の育成を目指していきます。「ソシオロジー」「ビジネス」「コラボレーション」「メディア/空間情報」という4つの専門領域を設け、各人の興味や目指す進路に応じて授業を選べるオーダーメイド型のカリキュラムとします。本当の意味で使える英語習得のために、半期の海外留学が必須。主な留学先は東南アジアです。2050年には世界のGDPの50%以上をアジアが占めると予想されています。言語においても、アジアは今後、世界最大の英語使用圏となり、アジアで使われる英語こそが「グローバル英語」になると見られています。だからこそ本学部は将来活動するフィールドとしてアジアに注目していきます。共に生き、分かち合うことは、もともとキリスト教の理念ともいえるものです。青山学院スクール・モットーは、主イエスが語られた「地の塩、世の光」であり、目立たぬ塩であっても良し、目立つ光であっても良し、世の中に貢献する人材の輩出を宣言しています。その点で地球社会共生学部においても、他の学部と同様、謙虚で、誠実な青山らしい人材の育成に全力で取り組んでいく所存です。
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