カレッジマネジメント190号
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50リクルート カレッジマネジメント190 / Jan. - Feb. 2015ここ数年志願者数は減少傾向にあるが、全体ボリュームとしては、依然として最も大きい系統である。関東では早稲田大学が7系統中4系統で1位となり、人文科学系に引き続き強さを見せた。早慶上智・MARCHと呼ばれるいわゆる私立の難関総合大学が多く並び、国公立はあまりランクインしていない。東海では人文科学系は南山大学のシェアが高かったが、社会科学系では1位の大学が分散する傾向が見られ、関東とは対照的に国公立の上位ランクインが目立つ。関西では関西大学が7系統中6系統で1位。うち10ポイント以上の値となったのが5系統と、文系では圧倒的な強さを持っている様子が明らかになった。「福祉」を除きトップ3は全て私立と、高い私大人気がうかがえる。ここでは誌面の都合で「体育・スポーツ」「家政・生活科学」についても、まとめて掲載した。●法律・政治全体的に伝統校の名前が多く並ぶ結果となった。関東は早稲田大学が1位。5位に国立の一橋大学が入った。東海は名古屋大学が1位。2位以下は私立が並ぶ。関西は関西大学が1位。同志社大学・近畿大学が続いている。●経済・経営・商関東は早稲田大学が1位。2位に明治大学が続く。東海は南山大学が1位。上位5位全て私立なのは東海では珍しい。関西は経済学部・商学部を有する関西大学が1位、近畿大学・同志社大学・関西学院大学が続いた。●社会関東は早稲田大学が2位以下に10ポイント近くの大差をつけて1位。2位には明治大学が入り、以下社会と名のつく学部を持つ立教大学・青山学院大学・法政大学が続く。東海は南山大学が1位になったほか、上位6校中3校が国公立。関西では関西大学がこれも2位以下に大きくポイント差をつけて1位となり、2位以下は関関同立に総合社会学部を持つ近畿大学を加えた結果となった。●情報文理それぞれに存在する学際領域であるが、設問上は文系の情報系を指す(ただし理系学生の回答も一部含まれている)。上位はいずれも情報を冠する学部を持つ大学が多い。関東では早稲田大学と、情報コミュニケーション学部を持つ明治大学が同率1位。東海では情報学部を持つ静岡大学が1位となり、2位には同率で中京大学・名古屋大学・名城大学が続く。関西は関西大学が「社会」同様に圧倒的な強さを見せつつ、2位に知能情報学部を持つ甲南大学、文化情報学部を持つ同志社大学が入った。●観光・コミュニケーション・メディア関東は観光学部と社会学部メディア社会学科を有する立教大学が1位。東海はメディアプロデュース学部を持つ愛知淑徳大学が1位となり、2位に同率で4校が並んだ。関西は関西大学が2位以下に4ポイント以上の差をつけて1位となった。●国際関係・国際文化大学のグローバル化が叫ばれて久しいが、高校生から見た志願度はどうか。関東はいずれも国際に関連した名称の学部を持つ大学が並ぶ。国際教養学部を有する早稲田大学が1位。2位の立教大学は異文化コミュニケーション学部を、3位の明治大学は国際日本学部を有している。東海は「外国語」でも1位だった名古屋外国語大学が1位。東海エリアで国際・外国語系志望の高校生からの支持が高い様子が表れる結果となった。2位に南山大学が続く。関西は関西大学・関西外国語大学・同志社大学が上位。他エリアに比べると差が僅差で、比較的分散傾向なのが特徴だ。●福祉関東は埼玉県立大学・日本大学が同率1位。埼玉県立大学は医療・保健・衛生の3領域の専門人材輩出を理念に掲げる公立専門大学だ。3位以下は古くから福祉系学部を持つ伝統校が並ぶ。東海では日本福祉大学が1位。関西は生活科学部人間福祉学科を持つ大阪市立大学と、発達科学部を持つ神戸大学が同率1位となった。●家政・生活科学昔から女子大が牽引する分野だが、その強さが表れるランキングとなった。関東では東京家政大学が1位のほか、5位中4校が女子大学。いずれも私立の生活科学系では偏差値上位の学校群だ。女子大ではないが栄養科学科を持ち、2014年には食品安全健康学科を新設した東京農業大学がラ文系② 社会科学系「法律・政治」「経済・経営・商」「社会」「情報」「観光・コミュニケーション・メディア」「国際関係・国際文化」「福祉」/「家政・生活科学」/「体育・スポーツ」

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