カレッジマネジメント191号
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34リクルート カレッジマネジメント191 / Mar. - Apr. 2015田園調布学園大学は、2002年に開学した、「これからの福祉を担う人材」を養成する「社会福祉」の教育研究を専門とする大学です。4年制大学としては比較的若い大学ですが、その前身である短期大学の設立は1967年と古く、さらに、その起源である調布女学校の設立は1926年にまでさかのぼります。学校法人調布学園は、2016年に創立90周年を迎えます。本学はこのところ、就職や資格取得において、目覚ましい成果を挙げています。2013年度卒業生の就職率は、神奈川県内の私立大学中第1位。社会福祉士国家試験の合格率及び合格者数も、同様に神奈川県内の私立大学中第1位でした。こうした成果の陰には、きめ細かなサポート体制や、4年間の学びの中で何度も現場での経験を積むことのできる実践的な教育環境があります。技も磨けば、心も磨く。技術論の教授にとどまらず、慈しみや洞察力を伴う深い人間性の覚醒を大学として常に念頭に置いていることが、良い結果に結びついているのではないかと考えています。そうした本学の教育の基底にあるのは、「捨我精進」という建学の精神です。これは調布女学校の初代校長 川村理助先生が唱えた言葉で、自己本位の考えをできるだけ捨て、社会のために積極的に尽くし、精魂傾けて努力することを意味しています。川村先生自身の30年にも及ぶ家族への過酷な介護生活の中から絞り出された魂の言葉であり、本学が目指すべき方向を誠に的確に指し示しているように思います。この精神を学生たちには折に触れて説くようにしており、卒業生らは、現場に出ると「捨我精進」がいかに重要かを思い知ると口々に語ります。地域に愛されるOnly Oneの大学づくり2013年の学長就任後まもなく、全教職員会議の場で、私のビジョンを語りました。それを一言で言うならば、さくらもと・ひかる氏1947年生まれ1971年慶應義塾大学商学部卒業1973年慶應義塾大学商学研究科修士課程修了1974年慶應義塾大学商学部助手1980年慶應義塾大学商学部助教授1983年ハーバード大学経済学部客員研究員1989年慶應義塾大学商学部教授2003年慶應義塾大学商学部長・商学研究科委員長・理事2006年学校法人調布学園評議員2013年田園調布学園大学学長・学校法人調布学園理事総務庁統計局物価指数研究会委員、通産省国際産業連関表作成会議委員、東京都産業連関表作成検討委員、統計審議会経済指標部会専門委員等を歴任「捨我精進」を実践する福祉・保育人材を育てたい田園調布学園大学学長櫻本 光

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