カレッジマネジメント192号
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51リクルート カレッジマネジメント192 / May - Jun. 2015高校の進路指導・キャリア教育に関する調査2014高大接続の観点から高校が何を求めているかを尋ねた(図表11)。1位は「入試の種類の抑制」40%が前回調査の2位から順位を上げてトップとなった。続いて「分かりやすい学部・学科名称」39%、「実際の講義・研究に高校生が触れる機会の増加」30%と続く。20%に上昇している。 ●高校の進路指導・キャリア教育の取り組みは、アクティブラーニング型授業への取り組みをはじめとして、今、大きな変化に対応していく「兆し」であふれている。これからの社会を生きる若者を育てるという観点で、高校と大学や専門学校の教育の接続がさらに求められていくだろう。大学のリアルな講義や研究に触れる機会を増やすことで、生徒の学習意欲の喚起や、大学進学の目的を明確にしたいという要望が伝わってくる。専門学校との接続の観点では、データの掲載は見送るが、「就職実績の公開」が前回同様1位43%に続き、「中退者情報の公開」33%、「AO入試の実施時期の見直し」31%に加え、「実際の授業に高校生が触れる機会の増加」が接続の観点から、大学・専門学校に何を求めるか?6●各大学が、どのような社会的課題に対して課題意識を持って、学部学科を構成し、それに対し、どのような研究を行っているのかをしっかりと伝えて欲しい。抽象的過ぎて分かりにくく、他大学との差別化ができにくい(北海道・普通科)●地域内の大学と高校で授業・講義の実施を、高校生対象に定期的に行うことが出来れば良い。そうすることで、生徒の進路意識向上や正確な理解が進むと考えています。また、高・大間の情報交換も進み、高等教育の活性化にもつながる期待もあるかと思います(長崎・普通科)●調査書の内容を、どの程度活用しているのか。また、全く活用されていない部分もあるのではないか→内容の簡略化が可能ではないのか?(東京・専門学科)●高大連携事業の一環として、「出張授業」や「入試相談会」「講演会」等を実施していますが、input型のものが多く、今後はoutput型のプログラムを実施していきたい(高知・普通科)●珍名で格式の感じられない学部・学科名、学習内容の分かりづらい学部・学科名の廃止(東京・普通科)●特に私立大において、入試のしくみが複雑化し過ぎている(熊本・普通科)FREE COMMENT図表11 高大接続・連携について大学・短期大学・文部科学省に期待すること【時系列】 (全体/複数回答):上位15項目● 大学・専門学校への要望「入試の種類の抑制」がトップ入学者受け入れ方針の明確化調査書記載内容の明確化経営・財務状況の開示(%) 0 20 40 60 2010年 全体 2012年 全体 2014年 全体 2014年 全体(n=1140)39.638.629.727.722.622.520.416.814.814.613.212.112.0 8.9 7.92012年 全体(n=1179)37.938.827.732.921.324.319.320.816.520.015.9 9.911.5 9.3 9.22010年 全体(n=1208)36.338.726.5*20.227.819.4*14.820.614.711.015.613.712.1入試の種類の抑制わかりやすい学部・学科名称実際の講義・研究に高校生が触れる機会の増加就職実績の公開中退者(率)情報の公開AO入試・推薦入試の実施時期の見直し入学前教育の実施卒業時に身につく能力の明確化大学・短大の入試の考え方やデータの情報公開AO入試・推薦入試における学力測定(高大接続テスト(仮称))の実施思考力・判断力等を測定する入試の開発推薦入試枠の拡大※「2014年 全体」の降順  [*]:該当項目なし入学者受け入れ方針の明確化調査書記載内容の明確化経営・財務状況の開示

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